「秋篠宮家の長女・眞子さまには小室圭さんではなく、別の方と結婚していただきたいものです」

 ある宮内庁元幹部は、こう心情を吐露した。来年の4月19日、秋篠宮さまが事実上の皇太子に当たる皇位継承順位第1位の皇嗣となられたことを国の内外に示す立皇嗣の礼が執り行われる。安倍政権は、一連の御代替わりの儀式を締めくくるこの行事が終わるのを待って、いよいよ「安定的な皇位継承の確保策」について検討を開始する。

台風被災者支援の「アナと雪の女王2」チャリティー上映会に臨まれる眞子さまと佳子さま(12月10日、東京・六本木) ©共同通信社

安倍総理としては、女性宮家を認めるわけにはいかない

 宮内庁関係者が語る。

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「一般的には旧民主党の野田政権下で論点整理が行われた女性宮家創設の是非について議論が始まると思われていますが、安倍総理の意中にあるのはあくまでも旧宮家の皇籍復帰です。万世一系と称される皇室の伝統的な男系男子による皇位継承の〝死守〟を掲げる安倍総理の支持層である保守派の意向を無視できない安倍総理としては、男系男子の継承を否定する女系天皇は絶対に認めるわけにはいきません。

 保守派と呼ばれる人たちは、女性宮家の創設を認めれば、過去に10代8人の前例がある男系の女性天皇の誕生につながりかねないと危惧しています。男女平等の考え方が定着している現代では、女性天皇を認めれば、その子供にも皇位を継ぐ権利があるはずとする女系天皇容認論が必ず台頭するでしょう。だから安倍総理としては、女性宮家を認めるわけにはいかないのです」

先頭から眞子さま、佳子さま、彬子さま、瑶子さま(10月22日、賢所大前の儀 賢所正面前にて) ©JMPA

 旧宮家とは、終戦後の1947年に皇籍離脱をして一般人となった元皇族たちが所属していた11宮家のことを意味する。具体的には伏見宮家、東伏見宮家、久邇(くにの)宮家、東久邇宮家、北白川宮家、竹田宮家、梨本宮家、山階宮家、閑院宮家、朝香宮家、賀陽(かやの)宮家である。

 旧宮家は皇族の身分を離れてから70年以上が過ぎており、皇族だった経験を持つ人たちは生存していても、いずれも高齢であるため、皇族の候補となりうるのは元皇族ではなくその子孫ということになる。だから〝復帰〟ではなく新たに皇族になると表現すべきだろう。