たったの数週間で独自のプログラミング言語を自作したとして「天才中学生」と話題になった中学生がいる。開成中学校に通う上原直人さん(15)だ。
上原さんは、可読性やメモリの安全性が高い言語『Blawn』を開発し、「U-22プログラミング・コンテスト2019」にて経済産業大臣賞(総合)を受賞。しかし、そんな上原さんに直接お話を聞くと、「言語の自作ってそこまで突飛なことではないんですよ」と謙遜する。
独学でプログラミングの学習を続けてきたという上原さんに、プログラミングを始めたきっかけやその学習方法、開成中学校のプログラミング教育事情や、趣味のことまで聞いた。
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「同級生が『お前すごいな』みたいなことを言ってくれて」
――大賞おめでとうございます。大賞を受賞して、クラスメイトの反応はどうですか?
上原直人さん(以下、上原) 当日、コンテストの動画がニコ生で配信されていたんですが、それを見ていてくれた同級生が「お前すごいな」みたいなことを言ってくれて。
周囲は自分がプログラミングをやっていることを知っていても、何をやっているのか具体的には知らないので、伝えるきっかけになったのもよかったですし、ツイッターで話題にしてもらえて、いろいろコメントをいただいたりしたのは嬉しかったです。
――今日は受賞した『Blawn』のことも伺いたいのですが、そもそもプログラミングはずっと独学だと伺いまして。本当ですか?
上原 本当です。本や、ネットを見ながらですね。
――独学で続けて、言語まで作ってしまうのは本当にすごいことだと思います。「天才中学生」と話題になったことについてはどう受け止めていますか。
上原 うーん……話題になった理由って、「言語を作るって、そんなことできるの」みたいな感覚じゃないですか。それをしかも中学生が、って。その見出しのショッキングさが大きかったんじゃないかな、と思っています。
ただ、言語の自作ってそこまで突飛なことではないと自分では思っているので、違和感はちょっとあります。