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2020/01/04

【4区】“ブルボン”吉田が“東洋の馬”を超えた日

 4区といえば昨年は“馬並み”の東洋大・相澤選手が、藤田敦さんの伝説的な記録を塗り替えたことが話題となりました。1時間54秒というこの記録は、10年、20年は抜かれることはないだろうと思われていたのですが、なんと1年で塗り替えらてしまったというのが、今年の4区のハイライトですね。青学大の吉田祐也選手が1時間30秒という驚異的なタイムで区間記録を更新したのです。

 今年、相澤選手の区間記録に迫る選手が現れるとしたら、それは東海大の名取燎太選手だと言われていましたし、吉田選手は、正直そこまで目立つ存在でもありませんでした。今年卒業して就職する吉田選手ですが、卒業後は競技から退き、ブルボンでサラリーマン生活を始めることになっています。“キナーリ”と呼ばれた青学大の先輩・池田生成さんがいる会社です。最後の箱根駅伝は10年間の陸上生活の集大成、よい思い出づくりを、と見ていたんです。

ブルボンに就職が決まっている青学・吉田 ©末永裕樹/文藝春秋

 ところが、蓋を開けたら、相澤の大記録をあっさり抜いてしまった。NHKラジオの解説をしていた金哲彦さんは「今からでも取れるところは、取った方がいいんじゃないか」と発言、みんなが「たしかに」とうなずく事態となりました。ブルボンは青学大選手たちも愛飲する「ウィングラム」という栄養補給飲料を作っているので、陸上との縁が切れるわけではないんですけどね……。