Q 友だちが少ない。やっぱり友だちは大切ですよね?
僕は友だちが本当に少ないです。つい先日、4年制大学を卒業したのですが、卒業式のときに話す友だちは全くいませんでした。何だか悲しくて、親から電話がかかって来て友だちについて話をしたとき涙が出てきました。何だか親に申し訳無い気持ちになったんです。後悔とか悲しい気持ちになった式の帰り道でした。友だちは大切ですよね?(20代・男性)
A 都合のいい相手と都合のいい時だけ話すなんていうのはSNSだけにした方が人生のためです。
あなたは今、友だちが欲しいんですね。いつもはそんなに欲しくなかったんじゃないですか?
卒業式の時に周りの楽しそうに名残惜しそうにするグループを目の当たりにして、ふと淋しくなったんだと思います。でもきっとあなたは、日常ではそれほど友だちがいなくても大丈夫だったんじゃないですか? 自分の好きなように時間が使えて、好きな時に好きなことをするのは誰からも邪魔されることがなくてラクだったんじゃないですか?
卒業式の時に楽しそうにしていた人たちは、相手に合わせることだったり、相手に合わせてもらえるように先回りすることだったりの面倒をちゃんと引き受けて、それを当たり前の日常にした人たちです。お互いがちょっとずつちゃんと人生を共有したからこそ晴れて卒業式、その関係性が一旦幕を下ろすことに涙したり、笑って振り返ったりの時間が持てたんだと思います。
都合のいい相手と都合のいい時だけ話すなんていうのはSNSだけにした方が人生のためです。都合のいい相手と都合のいいまま付き合ったり別れても、ぼんやり何だか親に申し訳無い気持ちになるだけです。ボクがそれです。ほぼため息で身体が構成されています。まだ20代のあなたならボクと違って引き返せます。こっちにこないでください。
誰かに頼ったり、頼られたりするのはいいもんです。その関係の先に友だちなんて呼べる人が出来るのかもしれません。言い忘れましたがボクも極端に友だちが少ないです。この文春オンラインのページで少なからず頼られる経験をさせてもらって、いいもんだなぁなんて思っています。遅いんですよボクは。感受性がほぼ壊死してるんです。こっちにこないように頑張ってください。間に合います。あっちにいってください。
「○○さんに聞いてみた。」のコーナーでは、みなさまからの質問を募集しています!