中国武術を操る“動けるデブ”サモ・ハン・キンポー 

 ブルース・リーやドニー・イェンとの痺れるカンフー対決! 数々の名シーンを生み出してきた香港映画界のレジェンドにして“動けるデブ”として世界中で親しまれてきたサモ・ハン・キンポーが、20年ぶりにメガホンをとった。監督・主演として放つ最新作は『おじいちゃんはデブゴン』(5月27日公開)。認知症を患う退役軍人の主人公が、マフィアの抗争に巻き込まれた隣家の少女を救うため、封印していた拳法を使って奮闘するアクション映画だ。

「少女役のジャクリーン・チャンには、孫のように接して、自分の心を伝えましたね。孤独な老人はどんな風に暮らしているのか、普段の歩き方はどうなのか、アクションだけでなく全てのシーンにこだわりました。老人なので普段は大きく動いたりしない。でも敵の攻撃を受けると、前身は特殊部隊ですから自然と技が出るんですね。今回は擒掌(キンナ)という関節技の多い武術を使って闘いました」

 老人が悪党たちの手足をぱきぱき折っていくのは痛快そのもの。様々な武術の演技指導をしてきた監督が考える中国拳法の真髄とは?

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「中国武術で一番大切なのは基本なんです。2、3日で覚えられるものではなく、辛い練習に耐える辛抱強さが必要です。型を覚えるだけでなく、型から型への流れも覚える。とにかく基本に集中すること。それが武術の精神なのです」

 サモ・ハンがアクション監督を務めた『コール・オブ・ヒーローズ/武勇伝』(6月10日公開)でも、そんな武術の真髄を堪能できるだろう。

INFORMATION

映画『おじいちゃんはデブゴン』
5月27日公開
http://sammohungisback.com/

映画『コール・オブ・ヒーローズ/武勇伝』
6月10日公開
http://sammohungisback.com/call_1.html