書を持って町へ出よう
元々は品川の店舗にいた高野店長がnonowa西国分寺店に異動した際は、「西国分寺ってどこだろう」というくらいのよそ者だったそうだが、積極的に地域のコミュニティに入っていった。地元の史跡公園でバードウオッチングや鳥の巣箱作りの活動が行われているのに連携して鳥の本を集めたコーナーを作る、地元のミニコミ誌や地元散策マップ、地元のカフェが中心になって立ち上げた小出版社の本を仕入れて販売するなど、地域とのつながりを大切にして売場に活かしている。
店頭で地域の情報を発信することで、駅で降りて周りを歩いてもらいたい、素敵なカフェも、自然も、わき水もある地域の魅力に気付いてほしいと、自分自身も西国分寺の魅力にすっかりとりこになった高野店長は言う。
【本の話WEB読者にオススメ】
高野大輔さんのオススメ本は、小谷ふみさんの『やがて森になる』(クルミド出版)。
地元カフェ、クルミドコーヒーでの出会いをきっかけに作られた詩集は、一般の出版流通には乗らず、地元のカフェ、nonowa西国分寺店をはじめとしたごく少数の書店、アーティストのアトリエなどで少しずつ売られているという。小さいけど、ていねいに作られた手のひらにおさまるほどの小さな本は、東京郊外の小さな駅の小さな本屋さんのように、ゆっくりと、でもしっかりその魅力を発している。
いい町にはいい本屋さんがある(本好き・本屋好きの個人的印象です)。駅前には隆文堂があって、駅ナカにはオリオン書房nonowa西国分寺店がある、西国分寺はいい町だ。近所に住みたい。
オリオン書房nonowa西国分寺店は2016年5月27日(金) に閉店しました。
オリオン書房のWebサイトはこちら
URL http://www.orionshobo.com/