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人生の折り返し地点できちんと体を建て直す

――「やせにくい」40代以降にも、そうした効果があることに驚きます。

関口 月曜断食は、家にたとえると「リフォームではなく、一度更地にして建て直す」方法です。鍼灸の考え方でもそうですが、ダメな細胞は「一度壊して、治す」、そうすると自己治癒力が生まれて体が再生していきます。これは東洋医学の古くからの知恵です。

 断食という強いキックで、頑固な内臓脂肪など、長年の錆びついた部分を一度壊す。一度胃腸をすべて空にして休ませ、消化に使っていたエネルギーを体の修復に向かわせることで、根本から体質改善をうながして体を再建築するんです。とくに中高年以降は小手先のリフォームではすぐボロがでますから(笑)、抜本的なアプローチこそ有効なんです。

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――断食で一度リセットするわけですね。

関口 人生80年どころか今後100年時代になっていく今、40-50代ってある意味、まだ折り返し地点です。山でいうとまだ五合目くらいなのに、多くの人がとにかく疲れやすかったり胃腸が弱っていたり、慢性的な不調に悩まされています。とくに女性はホルモンバランスが変わって婦人科系のトラブルも出やすい時期です。

 でも人には本来、自己修復能力があるし、ある意味進化していく生き物。こと人生の折り返し地点できちんと体を建て直すことが、その後の人生をよりよく生きられる真のアンチエイジングになると思います。

体の改善は最高のエンターテイメント

――健康寿命を伸ばすことが、生活の質に直結しますね。

関口 まさにその通りです。最近一番うれしかったのが、月曜断食で糖尿病の断薬ができたという方の声を知ったときです。もちろん糖尿病にはさまざまな段階と種類がありますから担当の主治医とよく相談していただく必要はありますが、糖尿病予備群1000万人と言われる時代に、希望となる話だと思いました。糖尿病の薬は大変高額ですしね。

 

 これからの時代、「人から言われたから」ではなく、当事者意識をもって自分で自分の体は守っていく必要があると思います。『月曜断食ビジュアルBOOK』には、「変化していく自分の体」にわくわくしながら、楽しんでやれるヒントがたくさん詰まっています。人気料理研究家・リュウジさんのめちゃくちゃ美味しいレシピが多数載っていますし、たくさんの月断OG・OBたちと手を取り合ってつくった本です。

 体が改善していくって、ある意味、最高のエンターテイメントだと思いませんか?(笑) みなさんの人生が変わる、スタート地点の一冊になったらこれほど嬉しいことはありません。

写真・深野未季/文藝春秋