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かけそば320円……東京の“湾岸タワマン”街で23年続く「ポツンと一軒そば」が名店すぎた

2020/02/04
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立ち食いではあまり目撃しない麺の秘密

 つゆをひとくち。程よい濃さの返しと鰹出汁の香る上品なタイプである。かき揚げはつゆにひたすとはらはらとほぐれていく。都度揚げだが油切れもよい。そして、そばは太めの生麺茹で上げでコシもなかなかある。うまい麺である。

おすすめの「かき揚げそば」(420円)

 数年前に三多摩の有名製麺所の生麺に変更したそうだ。それからお店の人気もあがってきたという。大衆立ち食い系ではあまり目撃しない麺である。「もりそば」や「ざるそば」が人気なのもよくわかる。

三多摩の有名製麺所の生麺を使用

ウーロンハイを注文――昼からお酒も飲める

 「かき揚げそば」を食べていると、ふと、ドリンクメニューとおつまみメニューが目に入った。そこで、「ウーロンハイ」(350円)を頼んでもいいかと聞くと、もちろんOKとのこと。昼からお酒も飲めるそうで、土曜日などは飲み客も多いという。

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ウーロンハイ(350円)を発注
おつまみメニュー発見

 おつまみメニューでは「上串カツ」(320円)が断然おすすめだというので、追加発注。すると店主は「さっきも言ったけど、うちはいい肉の仕入れルートがあるからね」といって、豚肉のブロックを見せてくれた。その肉をていねいに切り、太い長ネギと交互に串に刺して、小麦粉をまぶし、溶いた玉子にくぐらせ、たくさんのパン粉をまとわせてフライヤーに投入した。

旨そうな豚ロースのかたまりをみせてくれた
長ネギと豚肉を刺してパン粉をまといフレイヤーへ