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大衆そばは家庭の味の延長
多くのお客さんが大天もりそば(980円)や天ざるそば(980円)を注文している。天ぷらがまた大変綺麗な揚がり具合で、少しうらやましい。カレー南ばんそば(580円)は濃い色のカレー餡がかかってアツアツでうまそうだ。そんなことを観察しながら悶えているとあっという間に大もりを平らげてしまった。
そこで、冷したぬきそば(630円)を追加注文した。そして、また、1分もしないでそばが登場した。冷したぬきそばは、どんこ、千切りしたきゅうり、その下に天かすが大雑把に入った野趣あふれる一杯である。つけ汁はやや酸味が利いている。これはよい味である。
また、別の機会にたぬきそばをいただいたのだが、この太い麺が温かいつゆに入ると、天かすの甘みと相まって傑作。
「一茶宮代」で食べていると、大衆そばは家庭の味の延長だということ、小麦粉は大衆そば誕生のゆりかごだということをより一層、実感することができる。お店は息子さんも手伝っているのだろう。うまく継承してこの味を末永く守り続けてほしいと思う。
INFORMATION
一茶宮代
住所 埼玉県南埼玉郡宮代町中央2-4-3
営業時間 火~日 11:00~15:00
定休日 月曜日
写真=坂崎仁紀