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成人式、源泉徴収、紅白歌合戦……2030年にはなくなっている「ニッポンの25の伝統」

10年後の“常識”はこうなる!

2020/02/11

(2)公の行事編――成人式はそろそろ終わりにしよう

・国体(国民体育大会):1946(昭和21)年、戦後の混乱の最中にある国民に勇気と希望を与えるために始まったこの大会。都道府県持ち回りで延々と続け、今年で75回となる。スポーツ競技は種目ごとに大会が開かれる中、多額の費用負担をしてまで開催する意味はなくなっている。

・植樹祭(全国植樹祭・育樹祭):戦後国土荒廃を立て直す運動として1950(昭和25)年に始まった国土緑化運動も、すでに一定の役割を終えているのではないか。こうした予算は地震や台風などの被災地に割り当てられてもよいのではないだろうか。

・成人式:成人を祝う儀式は古くは男子の元服、女子の裳着などがあったが、現在の形態になったのは戦後からにすぎない。今や形骸化し、一部の馬鹿者が騒ぐだけの儀式に役所が多額のカネを出すのは、そろそろ終わりにするべきではないか。

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(3)スポーツ編――運動会に何の意味があるのか?

・夏の全国高校野球大会:一部の熱狂的なファンはいるものの、夏の炎天下に高校生に野球をさせる意味は問い直されるだろう。47都道府県全部の代表校で行うトーナメント形式も改められ、ドーム開催や、決勝戦のみ憧れの甲子園でナイターで行うなど、変化が求められるだろう。

・プロ野球オールスターゲーム:以前はセ・パ両リーグが互いの意地をぶつけ合う場として人気だったが、すでに交流戦で代替されてしまった。開催の意味はあまりないし、大リーグのように1試合だけにして価値を高めるようになっているだろう。

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・部活動:中学や高校での運動部はやめにしたほうが良い。一部教師による体罰や、誤った価値観・認識での指導、教師の側では長時間労働など問題山積だ。正しい指導ができる地域別のスポーツ塾などでの活動に切り替えられるだろう。

・運動会:各学校が毎年必ず開催する運動会も、なんのためにやっているのか意味不明になりつつある。もともと運動会は「国威発揚」「富国強兵」「健康増進」のために行われてきたもの。玉入れやムカデ競走、棒倒しなどの古典的競技種目を頑なに守ってきたが、この国民的スポーツ行事も朝のラジオ体操とともに10年後には消滅していくものとなろう。