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蒙古タンメン中本であえて「ラーメン」を食べない“ガチ勢”を知っていますか?

蒙古タンメン中本であえて「ラーメン」を食べない“ガチ勢”を知っていますか?

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樺太丼は「ライスの量に気をつけて」

 気をつけなければならないのがライスの量。小・並・大と全て同じ値段で選べ、並が300gあります。ライス並で上の餡を合わせたら牛丼チェーンならば特盛ほどのボリューム、もしくはそれ以上はあるかと思います。

 ちなみに小で200g、大で400gです。200gでも多い方は店員さんに言えばライスの量を対応してくれます。

 私のお勧めオーダーはライス150gの辛さそのまま、これが特製樺太丼の黄金比率です。備え付けの紅ショウガを乗せるのも忘れずに。もしもお財布に余裕があるときは、プラス200円出して『プチ味噌タンメンスープ』を付けてみてください。スープをすすりながら特製樺太丼、相性抜群です。

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世界で一番旨いどんぶりの誕生秘話

 世界で一番旨いどんぶり、特製樺太丼がどのようにして生まれたのか、誕生秘話を聞いたことがあります。

 販売が開始されたのは2015年と、52年続く中本の歴史で見るとまだ新しいメニューです。

 先代の頃から、樺太丼というメニューがありました(現在も店舗により販売)。樺太丼は肉やタケノコが入っておらず、辛い麻婆丼のようなモノで当時から中本マニアには人気の商品だったようです。

 ある日、二代目の白根社長は言いました。

二代目の白根社長

「豪華な樺太丼を作ってくれ!!!(銅鑼の爆音)」  

 その声に応えたのが、社員の林部長でした。部長曰く、ポイントはやはりタケノコの様で、先日このように述べていました。

「タケノコで食感を出し、お客様に最後まで飽きずに食べていただけるようにしました。五目味噌タンメン、冷やし味噌やさいという商品にタケノコが入っていて、常連のお客様はタケノコの食感を好きな方が多かったので……」

 そう、特製樺太丼は歴史ある先代中本のメニューに、社長の閃きと部長の調理、新旧の感性が融合して誕生した奇跡のメニューなのです。