2年ほど前から盛り上がりを見せているスマホ決済サービス。
しかし、スマホ決済サービスのパイオニア的存在であった「Origami」が事実上の経営破綻し、フリーマーケットアプリサービスの「メルカリ」に救済された。そのメルカリはNTTドコモと業務提携を行い、ポイントサービスやアカウント、さらにはスマホ決済サービスの分野で連携を図るという。
昨年末には、LINEとヤフーを提供するZホールディングスの経営統合が発表された。表向きは「経営統合」だが、「LINE Pay」で大赤字を抱えるLINEをZホールディングスが救済したという見方が強い。
早くもスマホ決済サービスの戦争は第2幕を迎えた。サービス事業者が乱立し、数十社がスマホ決済サービスでしのぎを削っていたが、今後は「4強」に絞られることになりそうだ。
その4強とはNTTドコモ「d払い」、KDDI「au PAY」、ソフトバンク・ヤフー「PayPay」、楽天「楽天ペイ」の4つだ。共通点は「携帯電話会社」ということになる(楽天は4月より携帯電話事業者として商用サービスを開始予定)。
携帯会社ばかり残るのはなぜ?
なぜ、携帯電話事業者がスマホ決済サービスで強いのか。
KDDIの高橋誠社長は、スマホ決済サービスで生き残るための条件を、次のように語る。
「『なんとかPay』というものは、ポイントを発行する仕組みが連携していないと生き残れない。また、どこの会社を見ていても、加盟店獲得費用がとても高い。LINEやメルカリを見ていても、とても大変だなと思う。
生き残っていこうとすると、モバイルの口座にお金が入ってくる仕組みが重要だ。通信会社はポイントの仕組みがあるので、それを連携していくことが強みになる」(KDDI決算会見より)