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13年半ぶりの衆院代表質問 低い声で「黙って聞け」

 目立たない場所でトップを支えているうちはいいが、こういう人をオモテに出したらヤバいのではないか? と当時思った。今はSNSの時代だからだ。古い政治家の「不規則発言」は一気に拡散し、問題視されるに違いない。
 
 つまり野次馬の私はワクワクしながら二階氏の言動に注目しはじめたのである(失礼!)

 そしたらさっそく。

「自民・二階俊博幹事長『黙って聞け』 衆院代表質問で野党のヤジに激怒」(産経ニュース・2016年9月27日)

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 二階氏が、約13年半ぶりとなった衆院本会議での代表質問をおこなった。すると……。

《二階氏が「自然災害の変化に対し、私たち自民党は、強くてしなやかな国づくりのため…」と語ったところで野党席からヤジを浴びせられると、低い声で「黙って聞け」と反論した。》

「黙って聞け」 ©鈴木七絵/文藝春秋

 すごい。「黙って聞け」!

 産経ニュースは「反論」と書いているが控えめに言って「恫喝」だろう。しかもこのとき興味深かったのは「黙って聞け」のあと、何事もなかったように演説に戻っていた二階氏の姿。これまでの“生息地”での様子が手に取るようにわかる。これが日の当たる場所で思いっきり披露されてしまった。

「人の頭をたたいて血を出したって話じゃないのだから」

 続いてはこれ。

「二階派公認巡り『私を追い出せ』」(朝日新聞・4月27日)

 過去の経緯から自民党復党が難航していた議員を次期衆院選で公認候補として擁立することを決めた二階幹事長。「方針に揺るぎはない。公認をする決意だ」と語ったあとに「文句があったら私を幹事長の席から追い出してみろ」。

 恫喝おじさんここにあり。

 実は同じ日にはこんなことも言っていた。

「二階幹事長『首を取るまで張り切らなくても』今村前復興相辞任でマスコミに恨み節」(スポーツ報知・4月27日)

 東日本大震災を巡る失言で復興相を辞任した今村雅弘衆院議員の発言を報じたメディアを、二階氏が批判したのだ。

「文句があったら私を幹事長の席から追い出してみろ」 ©石川啓次/文藝春秋

「マスコミは余すところなく記録を取り、一行でも悪いところがあれば、『これはけしからん。首を取れ』『すぐ、首を取れ』と。なんちゅうことですか」

「そんな人は、はじめから排除して(会場に)入れないようにしなきゃダメですよ。そういう思惑のある人は」

「人の頭をたたいて血を出したって話じゃないのだから、いちいち首を取るまで張り切っていかなくとも良い」

 密室に慣れてきた人からすると、言動を逐一見られるストレスがあるのだろう。