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「ゴーンさんがいなくなってしまった」
「ゴーンさんの証言は私の無罪を導く有力な証拠の一つになると思っていました。
そのゴーンさんがいなくなってしまったのです。
私は混乱しました。私の裁判に何か悪い影響が出てくるのではないかという不安が頭をよぎりました」
ゴーン氏がベイルートの豪邸でキャロル夫人と祝杯を挙げ、脱出の成功を祝っていた頃、日本に残されたケリー氏は、自らの裁判の先行きを案じていたのだ。
主役はいなくなったが、ケリー氏を被告とする裁判は今年中にも開かれる予定だ。ケリー氏は連日、来るべき裁判に備え、検察側から開示された証拠を読み込む日々を送っている。心の支えとなっているのは、来日している夫人だという。
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ゴーン元会長事件とは、いったい何だったのか。「文藝春秋」3月号および「文藝春秋 電子版」に掲載されているケリー氏の手記「ゴーンさんに日本の法廷で証言してほしかった」には、ゴーン氏逃亡の裁判への影響を案じる心情、そして新聞報道からは見えなかった「事件の真実」が詳しく記されている。
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