1ページ目から読む
2/5ページ目
疑問2 パク社長の大邸宅のいくら?
半地下に住む一家が徐々に“パラサイト”していくのが、グローバルIT企業を経営するパク社長の大豪邸。韓国の超富裕層を象徴する邸宅は、閑静な住宅街の坂道を登ってやっとたどり着く。
このパク社長の邸宅も全羅北道全州に建てられたセットだ。韓国メディアによると、セットとして作られたパク社長の邸宅の敷地は約600坪、1階床面積は約200坪。もし、実際にこのような大邸宅がソウルにある場合、売買価格はどれくらいだろうか。
映画に登場するいくつかのシーンを参考に、ソウルの富裕層が住む代表的な「富村」、城北区に邸宅があると想定すると、「売買価格は100億ウォン(約9億3千万円)を超えるだろう」とする不動産専門家の意見が紹介されたことがある。
実際に、パク社長のような超富裕層が最も多く住んでいるところは、漢江が一番よく見下ろせる龍山区漢南洞だ。韓国の週刊誌が報道した「2018年1月の国土交通部の資料」によると、漢南洞とその付近には、韓国を代表する財閥の「サムスン」家が計10軒の邸宅を持っていて、他にも「SKグループ」崔泰源会長などの邸宅が集まっている。
この不動産資産の不平等こそが、韓国人が感じる最も深刻な格差問題だ。進歩派経済団体の「経済正義実践市民連合(経実連)」の資料によると、韓国上位1%の11万人は92万戸の住宅を保有しており、30の賃貸業者が1万1000世帯を保有している。一方、韓国国民の70%にあたる3600万人は、一坪の土地も持っていないという。