では「スカイネスト」はいくらで利用できるのか?
さて、気になるのはその利用料金である。ニュージーランドのニュースサイトであるStuff.co.nz(https://www.stuff.co.nz/travel/kiwi-traveller/119844126/groundbreaking-air-new-zealand-economy-sleep-pods-basically-just-bunk-beds)が「どのくらいの追加料金であれば長距離のフライトでスカイネストを使ってみたいか」というアンケートを行ったところ、以下のような結果となった。
100NZドル(約6500円)…38%
300NZドル(約19500円)…32%
500NZドル(約32500円)…10%
500NZドル以上…2%
興味がない…18%
同様のアンケートは、ニュージーランド・ヘラルド紙のサイト(https://www.nzherald.co.nz/business/news/article.cfm?c_id=3&objectid=12311716)でも行われた。こちらの結果は以下のとおりである。
200NZドル(約13000円) … 53%
500NZドル(約32500円) … 34%
1000NZドル(約65000円) … 8%
1000NZドル以上 … 5%
いずれのアンケートも、利用時間などの設定がないために正確性を欠いているとはいえるが、3万円以上の金額を支払って使用したいと考える人は少数派であることがよみとれる。
「8席分の稼ぎ」を1ベッド1時間あたりで計算すると……
だが、6つの寝台は、おおよそ8席分のスペースを占拠することになる。航空会社の立場にたてば、どのくらいの金額設定ならば元がとれるのであろうか。オークランド発ニューヨーク往復のエコノミークラスは現状で往復約14万5000円程度(ニューヨーク発オークランド往復の金額はこれよりも高い)なので、満席の場合は、8席分の片道で得られるはずの利益が約58万円となる。この金額を「スカイネスト」で回収しようとするならば、1ベッドあたり9万7000円程度の利益を生み出す必要がある。