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2020/03/16

genre : ライフ, 社会, 娯楽

「こんな状況だと、営業メールも送りにくい」

――ゆりなさんが風俗店で働きはじめてから、今回のような状況は初めてですか?

佐藤 4年くらいこの業界にいますが、ここまで急激に客足が減ったのは初めてかも。こんな状況だと、営業メールも送りにくいから、自分で動くのも難しいです。お店側も割引こそしないけど、お客さんがいない時間が増えましたね。

 私のお客さんはアッパークラスの男性が多いので、もしも「風俗店で新型コロナに感染した」なんてことになったら世間体もあるし、毎月地方から来てくれる常連さんは都心に行くのが怖いとも言っていました。

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――なんだか切ない話ですね。3月に入ってからも客足は戻っていませんか?

佐藤 2月に比べたら少し戻りつつあるかな。実はこんなときでも来店してくれるのが、お医者さんなんですよ。興味本位で新型コロナについて聞いてみたら「SARSよりも致死率が低いし、ナーバスにならないで大丈夫だよ」と言っていたので、ちょっと安心しました(笑)。

 私はあまりお金遣いが荒いタイプではないので、今の時期だけ給料が減っても生活はできます。でも、同じお店にはホストにつぎ込んで借金まみれの女の子が多いので、彼女たちは大変だと思う。3月4日に吉原で身投げした女の子がSNSで話題になってたんですけど、借金と新型コロナによる生活苦が原因じゃないかって噂されてました。新型コロナのせいで明日のお金に困っている女の子は増えたんじゃないかな……。

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 最後に「風俗は不要不急な娯楽だから、最初に切り捨てられるんでしょうね」と、冷静に語る声が印象的だった。娯楽は“生きるうえで必要のないもの”と言われることがある。しかし、娯楽を生業にしている人にとっては生きる糧なのだ。

「コンサートの中止で3月の収入もゼロ」 新型コロナで“貧困”に苦しむイベントスタッフ、演奏家〉から続く

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