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部活動ガイドライン策定後も変わらなかった実態

 そもそも、部活動指導は勤務時間外に行われる無償の「ボランティア」。部活動後に仕事をするため残業は必須ですが、その場合の残業代は出ないなど、教員の負担がとにかく大きい。

 部活動が教員や生徒たちを過度に拘束していることは、以前から問題視されていました。2018年に各省庁が策定したガイドラインでは、平日は2時間程度、休日も3時間程度の活動に制限することが規定されています。それに、平日なら1日、休日は土日どちらか1日、あわせて週あたり2日の休養日を取ることも明記されている。

 でも、実態は守られていません。時間外の朝練、自主練は当たり前だし、放課後はあたりが暗くなるまでやっている。大会前になると、休日返上で1日中練習していることもあります。

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 私が勤める中学校の場合は、各教員が最低ひとつは部活動の担当をすることになっています。この担当の割り振りは主に挙手制で、特に自分がその種目に打ち込んだ経験があるような教員は、自ら手を上げて担当となり、授業そっちのけで部活動の指導にのめり込み、時間外練習を繰り返していく。こうした行為は職場内でも問題になるどころか、熱心な教員として賛美される風潮があるんです。

 管理する上司も、あまりに行き過ぎた時間外指導については注意することもありますが、基本的には見逃しているのが現状です。

 このような状況のため、ガイドラインに沿った指導を徹底しようという声は小さくなりますし、意識の高い教員が問題提起しても曖昧に処理されてしまいます。

 部活動に限らずですが、こうした時間外労働をすることが良しとなってしまうと、教員の仕事は増える一方ですし、働き方改革なんて夢のまた夢だと思います。