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《志村けんさん死去》いまこそ知っておくべき「肺炎」「タバコ」のコロナ重症化リスク

2020/03/31

source : 週刊文春デジタル

genre : ライフ, 社会, ヘルス, 医療

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 3月27日にはEU(欧州連合)の機関であるECDC(欧州疾病予防管理センター)も、新型コロナウイルス感染者のデータを集めて解析した結果、「喫煙者が新型コロナウイルスに感染した場合、重症化するリスクが高かった」と発表しています(NHKニュースウェブ「新型コロナ『喫煙者は重症化リスクが高い』EU機関が発表」2020年3月27日)。

WHOも「タバコを吸わないでください」と警鐘

3月17日に撮影されたロックダウンされたパリ、エッフェル塔周辺 ©iStock

 また、WHOも3月20日の事務局長談話の中で、「タバコを吸わないでください。喫煙は、あなたがCOVID-19に感染した場合、重症化のリスクを高める恐れがあります」と警鐘を鳴らしています(WHO Director-General's opening remarks at the media briefing on COVID-19 - 20 March 2020)。もちろん、タバコを吸っていなくても油断は禁物ですが、重症化を防ぐためにも、マスクをつける以上に禁煙することが大事なのです。(WHOはせきやくしゃみのある人以外、供給不足に拍車をかけないためにも、過度なマスクの使用は控えるよう勧告しています)。

 そもそも喫煙は、COPDや肺炎など呼吸器疾患だけでなく、がん(肺がんだけでなく、胃がん、食道がん、膵がん、子宮頸がん等々)、心筋梗塞、脳卒中など、さまざまな病気のリスクを上げることが知られています。タバコをやめれば、それらのリスクも下がります(国立がん研究センター がん情報サービス「たばことがん もっと詳しく知りたい方へ」)。

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写真はイメージです

 タバコを買いに出かけることは、喫煙者にとっては「不要不急の外出」ではないのかもしれません。しかし、医療崩壊を起さないためにも、今は一人でも重症化する人を減らさなくてはいけない時です。ですから、喫煙者の方々はこれを機会にタバコを買いに行くのを控えて、禁煙にトライしてはいかがでしょうか。

 新コロナウイルスに打ち勝つためにも、タバコを吸う人が減ることを願っています。

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