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 掲示板には、「n番ルーム」の会員の身元公開を要求する請願も書き込まれており、こちらにも199万人あまりの同意が集っている。

 チョが逮捕された後、大手ポータルサイトの検索語で上位に上がっていたのは「テレグラム脱退」関連で、「n番ルーム」への入場手続きは複雑で偶然入場することはできないにもかかわらず、「偶然見てしまったが処罰されるのか」という書き込みも多くみられた。

 また、「n番ルーム」の運営者の中には一転、自警団と自称し、会員の名前を警察に提供し始めた者もいる。メディアは当初、そうした運営者らを単なる自警団として好意的に報じたりもし、事件の複雑さを際立たせている。

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高額を稼いていたが、車も持たず、賃貸で暮しているなど、チョの暮しぶりは質素だったと伝えられている ©AFLO

法の空白をついたデジタル性犯罪

「n番ルーム」は過去にあったデジタル性犯罪の延長線上の産物という声も上がる。韓国ではこうしたデジタル性犯罪は1990年代後半から出現しており、チョはそうしたサイトと共に成長した世代といわれる。それを、さらに悪質に発展させたのが「n番ルーム」だったのだ。前出のプロファイラーはこう警鐘を鳴らす。

「韓国は、こうした犯罪を監視せず、捜査もしてこなかったし、逮捕されても量刑は軽かった。法の空白をついたデジタル性犯罪ともいえる。まずは法の整備が急務で、根絶できるとはいえないが、今の状況を改善していかなければならない」

 韓国で、過去、同じようなデジタル性犯罪で逮捕された中でもっとも重い量刑は懲役4年だった。これは日本も似たようなもの。一方、米国では終身刑になるケースもあるという。

 チョは検察に送致され、すべての容疑を認めており、「動機はカネだった」と告白したとも報じられた。裁判にも注目が集まる中、担当判事が亡くなった元KARAのメンバー、ク・ハラさんのリベンジポルノを担当し、相手の男性の量刑を軽くしたといわれる判事だと分かると世論はまた紛糾。結局、別の判事が担当することになった。