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4年以内にフレイルになる危険リスクは、正常な人の2倍以上

 しかし、オーラルフレイルになると、次第に食欲が落ちて色々なものを食べることができなくなる。例の“バランスのいい食生活”が送れなくなるのだ。

「多くの場合、高齢になるとタンパク質の摂取量が少なくなるのと並行して、歯の数が減り、また口腔周囲の筋肉量の減少によって噛む力が落ちるので、うどんやコメなど柔らかい炭水化物でお腹を満たそうとするようになるのです。食品の多様性がなくなるので栄養が不足する傾向になり、さらに筋肉量が落ち、サルコペニアへと悪循環に陥ります。その後、栄養障害、運動障害を起こして、最終的には要介護状態へと進むことになる。言い換えれば、オーラルフレイルを予防・改善することで、“健康寿命の延伸”と“ピンピンコロリ”が達成できるのです」(矢島教授、以下同)

 ちなみに、オーラルフレイルの人が4年以内にフレイルになる危険性は、正常な人と比較して2.41倍、サルコペニアは2.13倍、要介護認定を受ける率は2.35倍、そして総死亡リスクは2.09倍に高まるという。

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©iStock.com

「オーラルフレイル」を見抜く、6つのチェック項目

 次の6項目を読んで当てはまるものはあるだろうか。

(1)むせる、食べこぼす

(2)食欲がない、食べられる量が減った

(3)柔らかいものばかりを食べる

(4)滑舌が悪い、舌が回らない

(5)口が乾く、口臭が気になる

(6)自分の歯が少ない、あごの力が弱い

 この中の3つ以上に当てはまったらオーラルフレイルの可能性が高い。