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顎関節症の原因は「歯ぎしり」だけじゃない? 今から治せる、たった1つの思わぬ”癖”

いまあなたの上下の歯はどうなっていますか?

2019/06/15
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 とりあえずいま、意識をそーっと自分の「歯」に向けてみて下さい。口は閉じていても開けていても構いません。

上の歯と下の歯は当たっていますか? それとも離れていますか?

 離れていたらとりあえずは安心ですが、もし僅かでも接していたら、この記事をぜひ最後まで読んでみてください。あなたの歯やあごの健康維持にお役に立てるかもしれません。

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大きく口を開けるたびにあごが「カクン」と音を立てる

 朝起きたら口が大きく開かない。

 仕方ないのでおちょぼ口で歯を磨き、おちょぼ口で朝ご飯を食べる。

 あくびや咳などもおちょぼ口でするので面白い顔になる。

 それでも会社に着いて仕事をしていると、いつの間にか治っている……。

 そんな経験はないだろうか。

 そこまでひどくはなくても、大きく口を開けるたびにあごが「カクン」と音を立てたり、骨が引っかかるような感覚を覚える人もいる。これも症状がある時とない時があって、症状が出る時はたいてい精神的なストレスを背負い込んでいたりする――。

 じつはこの症状の背景には、自分では意識をすることのない、ある「癖」が関係している可能性があるのだ。

無意識に歯を食いしばることによって発症する「顎関節症」

 あごの骨が引っかかって口を開けづらくなる症状。その大半は「顎関節症」という疾患によるものだ。そして、この疾患についての記事を書くとき、従来はこんなストーリーの記事が多かった。

 精神的な抑圧がかかると無意識に歯を食いしばる。寝ている間も歯を食いしばり、時に「歯ぎしり」などを繰り返す人もいる。その結果あごの骨や筋肉に過剰な力がかかって関節が傷む。結果として顎関節症になる――という流れだ。

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 この展開は間違いではない。このような経過を経て「あごカックン」になる人は大勢いる。

 しかし、これとは別の要因が関与している顎関節症もじつは非常に多いのだ。