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ホークス・九鬼隆平の逆転打! あったらいいなを妄想する“架空名場面”のすすめ

文春野球コラム2020 オープン戦

2020/04/17

 プロ野球が開幕しない日々、放送に携わる者としても一野球ファンとしても物足りない毎日です。福岡のRKBラジオではシーズン中の野球中継がない夜、17時48分から21時までの3時間12分、いわゆるナイター枠でホークスにまつわる特別番組を放送しています。今年は未だ、毎晩の野球中継はないのですが(涙)、不定期で様々なアイデアを出し合って放送を行っています。私もそのパーソナリティの一人です。今月9日には『ホークス花の応援団集会所』という番組に出演したのですが、その中で何とも斬新な企画にチャレンジしました。

 その名も、「“架空名場面” あのシーンにはこの曲」!

 え? 架空なのに名場面?とハテナが舞い降りてきた方もいらっしゃるかもしれませんが、文字通りの企画です。本来、今シーズンのここまでの試合を振り返り、出演者それぞれが印象に残ったシーンを選んでプレゼンするコーナーでありました。ラジオなので、そのシーンに合う曲も併せてリクエストしてお送りするのですが、今年はまだ名場面に出会うどころか開幕できない現状が続いています。でも、私たちはプロ野球不足。というわけで、今シーズン起きるであろう、起きたらいいなというような名場面を妄想して架空で実況生“風”の中継をやるという愉快な企画です。

 打ち合わせでは「えーーー?」と言いながらも、結構すぐにいろんな妄想が膨らんできました。他の出演者もニヤニヤしていました。このご時世、人は妄想の中でも野球を楽しむことができるのかもしれないと知りました。
そんな私が考えた妄想架空実況は……(是非、おうちで声に出してお読みください笑)。

架空名場面 九鬼隆平、甲子園での輝き再来!?

実況:4ー3とホークス1点ビハインドで迎えた8回。ツーアウト二塁、一発逆転のチャンスで……工藤監督立ち上がりました。ここで代打です。おっと、九鬼ですか! 高卒4年目の九鬼隆平がこの大一番に代打で起用されました。岸川さん! 驚きましたね〜。

解説(岸川勝也さん):そうですね。たしかに今日はバッティング練習からすごくよかったですから~期待はできますが、まあ、なかなかプレッシャーのかかる場面ですからね。

実況:まさに持ち味の勝負強さが試されるといったところでしょうか。相手ピッチャーはライオンズ今井達也。U-18高校日本代表ではチームメイトでした。その今井に対し、バッター九鬼、今大きく吠えました! ピッチャー第1球、投げました。打ちました~! グングン伸びてライナー性の当たりはライトの頭上! 二塁ランナー周東はあっという間に同点のホームイン! 打った九鬼も二塁を回ったー! おっと、ライトが打球処理にもたついています。その間に三塁も回った~~! そして、九鬼自身もホームに返ってきましたー! 逆転~~~!!! 代打・九鬼、逆転のランニングホームランです! 闘志あふれるヘッドスライディングで、5-4! ホークス逆転しました!(※実況内容はすべてフィクションです)

九鬼隆平©時事通信社

 といった感じで私はラジオブースで絶叫しました。自分で実況しながら、とても興奮しました。

 私がこのシーンを描いた理由は、2016年夏の甲子園の“あの場面”が九鬼選手を語る上でとても印象的な場面だったからです。