男優歴22年、出演作品1万本超え。さらに、数多くの雑誌連載やテレビ出演をこなすしみけんが「仕事論」をテーマに一冊の本を書き下ろした。
AV男優としてトップクラスの活躍を続ける著者の考える「仕事論」はいったいどんなものだろう。ハーバード式でも、スタンフォード式でもない、しみけん流の仕事論を『AV男優しみけん仕事論0.01 極薄!』(扶桑社新書)より引用し、紹介する。
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ナンバー1からオンリー1へ
先日、知り合いのユーチューバーさんから「しみけんさんにご協力いただいた動画ですが、内容は真面目なのにタイトルに『しみけん』の名前を入れたら、即座に“広告がつかない”という旨の警告メールが来ました。しみけんさんの名前をタイトルから外したら広告がついたので、タイトルからしみけんさんの名前を外したこと、気を悪くしないでください」と連絡を受けました。
なんと、誉れなことでしょう。もう、「しみけん」というワードがエロのアイコンになっているということではないでしょうか(涙)。
おふざけではありますが、ツイッターで流れてきた男の子が憧れる職業ランキングの9位に「しみけん」とありました。同率9位は医師でした。僕はAV男優ですが、「AV男優のしみけん」ではなく「しみけんはAV男優」という認識になりつつあるのかなとうれしく思った瞬間です。
切り口を工夫してナンバーワンになる
僕が意識してきたのは「人に誇れる武器を3つ持つ」ということ。
まずはどんなことでもいいので、ひとつのジャンルで日本一になることです。でも、それだけではそのジャンルでは有名になりますが、全国で知られるわけではありません。
何かもうひとつのことでそこそこの結果を出すと、「日本一」の肩書きと相まって「知る人ぞ知る存在」になります。
そこでもうひとつ、別のジャンルでそこそこの結果を出すと、かなり名前を売ることができます。
そうは言っても、「簡単に日本一になるなんて無理じゃない?」と思われるかもしれません。そのときは「アメリア・イアハート効果」を使いましょう。
「アメリア・イアハート効果」というものをご存じでしょうか? どんな人でも範囲を制限すれば必ず1番になれることがあるということです。1897年生まれのアメリカの女性飛行士、アメリア・イアハートは世界で2番目の大西洋無着陸横断者でしたが、女性としては1番でした。つまり、東大生はたくさんいるけど東大出身のAV男優は1人しかいない、みたいな限定をして、軸や切り口を変えることで1番の冠を持つ方法です。
自分が1番になれるジャンルを自分で作ってもいいでしょう。よく言う、1パーセントの価値のつけ方です。人生の幸せとは自分が決めるものですが、人生を楽しくしたいならとりあえず1番の冠を持つことからはじめてみてはいかがでしょうか。