今や番組スタッフに愛される“キャプテン”に
番組スタッフは、今ではすっかり“藤井派”だという。秘密主義だった藤井アナが“心の広いキャプテン”に変わったのだ。前出の日テレ関係者が証言する。
「今から5年以上も前のことだと思いますが、藤井さんが差し入れを持ってきてくれました。それが奥さん手作りのパンだったのです。スタッフは皆喜んで、『なんて良い奥さんなんだ!』との話題で持ちきりに。パンも絶品でした。
藤井さんは『番組が船だとしたら、自分はその船のキャプテンだ。キャプテンについてきてくれ。一緒にがんばろう!』と言って、私たちスタッフを先導してくれています。だからみんな安心して藤井アナについていくんです。番組スタッフで飲みに行くこともあるのですが、藤井アナは必ず最後まで付き合ってくれる。ずっと自分のペースでお酒を飲んでいて、酔ったところは見たことがありません」
以前は融通が利かないとも思われていたが、“番組の顔”としての円熟味を増しているという。
「アナウンサーの好感度ランキングでは毎年ランク外であることを、藤井アナは『今年も入ってない藤井です』とネタにするんです。それをスタッフ皆でいじっています。藤井アナがいるだけで空気がピリッとするような威厳ももちろんあるのですが、自虐ができる愛されキャラみたいなところもあるんです」(別の日テレ関係者)
「アナウンスの天才」「日テレの良心」の声も
別の番組スタッフによれば、あるとき藤井アナは「俺は羽鳥みたいにはなれないから、コツコツやるしかないんだよ」と微笑んで洩らしていたという。
「でも、それは謙遜だと思いますよ。藤井アナは報道内容を正確に伝えた上で、原稿にはない自分の言葉をそっと添えるように言える。速報が急に入ってきても生放送の尺にぴったり合わせて言葉を組み立てているんです。“アナウンスの天才”と言っても過言ではないです。あんなアナウンサー、局内にも他局にもいないですよ」(同前)
日テレといえば、懇意のスポンサー社長から“利益供与”を受けていた男性アナもいたが、藤井アナは「日テレの良心」と呼ばれているという。「週刊文春」が実施した好きな男性アナウンサーランキングでは、2017年に15位、2018年に8位とじわじわと順位を上げている。2019年は残念ながら圏外だったが、国家的有事に真価を発揮した2020年のランキングはきっと——。