TSUTAYA週間総合ランキング(4月20~26日)4位の「世界一美味しい手抜きごはん」は、昨年3月に出版されて話題になった後、一時期ランキングから消えていたが、人気が復活してきた。
本格的な手料理ではなく、身近な素材で簡便にできて、見栄えもよく食べておいしい料理というのが、今のトレンドだ。
マスク不足が続く中、日販(4月21日付)の週間総合2位に上昇した「かんたんかわいい!手作りマスク 増補改訂版」は、今だからこその旬のテーマと言えるだろう。
また、スポーツジムが閉まっているということもあり、家でもできるトレーニングに関する本も売れている。3月のTSUTAYAの月間14位にインドア派という、とがわ愛「はじめてのやせ筋トレ」が入っていた。
では「1番売れた本」は?
コロナ禍とは関係なく、日販、トーハン(どちらも4月21日付)、TSUTAYA(4月13~19日)での週間総合1位は、凪良ゆうの小説「流浪の月」であった。これは昨年8月に刊行されていたが、2020年の「本屋大賞」受賞作に決定。4月7日より「本屋大賞オビ」付で出荷されて、急上昇した。
写真集はサイン会なしが「誤算」?
また、先週4月14日付日販とトーハンの週間総合2位に、「秋元真夏2nd写真集 しあわせにしたい」が入った。秋元真夏は乃木坂46のメンバーで2代目キャプテン。遡って、日販の3月の月間総合5位に「乃木坂46 与田祐希2nd写真集 無口な時間」、13位に「日向坂46ストーリー」がランクインしていた。
写真集の類はタレントの人気次第だが、乃木坂46、欅坂46、日向坂46といった、坂道グループの人気は衰えを知らないようだ。但し、サイン会などのイベントが開けないのは、大きな誤算との声もある。
「地図、旅行ガイドは厳しい」
雑誌は、あまり際立った動きを聞かないが、「幼年誌、女性向けライフスタイル誌が伸びている」(TSUTAYA・広報)との報告もある。幼年誌は小学館「幼稚園」が本物の公衆電話に酷似した組み立て付録など、凝った付録で人気が高まっている。
逆に、コロナ禍で売れなくなったジャンルでは、「地図、旅行ガイドは厳しい」(今井書店)とのことで、観光に関する本は収束するまで期待薄だ。