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#家出 #泊めて……SNSを悪用した性被害・年間2000人 子どもを守るため今すぐ大人がすべきこと

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「SNSでもリアルでも、個人情報を明かさないとか、いざというときははっきりと強い言葉で断るとか、幼いころから自分を守るスキルは身につけなければいけないと思います。どんなに優秀なひとでも有名なひとでも#MeTooというような意味では簡単には信用できないわけで、危険が身近にあるという意識をもってもらいたい。それはしっかりと幼いときからご家庭で教えていただきたいという気持ちがあります。好奇心が強い子や社交的な子は、そこが思わぬ落とし穴になることがありますから」

 よほど抑制的に使用しないと、SNSは人間の心の中を明け透けにしてしまう道具となります。自分でも気づいていない本音や弱さがダダ漏れしてしまい、ひとの弱さにつけいるひとを吸い寄せます。

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SNSをきっかけに性犯罪などの被害に遭った子どもたち(※警察庁の統計による)。グラフにはないが2019年には2000人を超えたという。割合としては高校生が最も多い ©共同通信社

 しかし現実問題として、SNSに関する警戒心は大人だって怪しい。大人だってフェイクニュースにまんまとだまされたり、良かれと思ってデマを拡散してしまったり、匿名で誰かを非難する罵詈雑言を書き殴ったり、ウケを狙って不適切な動画や写真をシェアしてしまったり、よく知らないひととつながってしまったり……。

 親がそのような状態なら、口だけで「SNSには気をつけなさい」と言ったところで説得力はありません。

仕事の打ち合わせで年上の男性とLINE交換をしたら……

 先日、私と同業の30歳の女性からこんな話を聞きました。初対面の年上の男性と仕事の打ち合わせをしたそうです。それなりに立場のある男性です。その後のやりとりはメールよりもLINEのほうがやりやすいと言われ、LINEを交換しました。最初は仕事に関するものだったLINEでのやりとりが、次第にデートのお誘いに変わってきました。