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川谷 モー娘。が全盛期でしたね。バンド系だと、ミスチル(Mr.Children)、スピッツとか。あとはDo As Infinity、ゆず、ELT……。そのあたりが毎週ベスト10に入っていた、そういう時代だったと思います。

実は会の主催が大得意

岡村 さっきの長崎県人会もそうだけど、僕は絵音君主催の会に何度か呼ばれたことがあって。ミュージシャンだけでなく、お笑いの人やクリエイターや、ヒップな人たちがたくさん集まる会で。絵音君って大集合が得意ですよね。

川谷 大集合(笑)。確かに、会を催すとどんどん人は増えます。

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岡村 不思議なのは、絵音君は会の首謀者であるにもかかわらず、冷めた感じというか、所在ない感じでいることなんですよ。

川谷 あはははは(笑)。

岡村 しかも、僕は絵音君に呼ばれて行ったのに、「あれ? なんで来たんですか?」って。

川谷 「なんで来たんですか?」までは言ってないですよ(笑)。でも、確かに、岡村さんがせっかくいらっしゃっても二言ぐらいしかしゃべらなかったかも(笑)。

岡村 放置されました(笑)。この人とこの人を引き合わせたらどうなるかの実験でもしてるの?

川谷 いやいや(笑)。連絡先を交換して、「今度飲みましょう」みたいなことを社交辞令で言う人、多いじゃないですか。僕は、ちゃんとそういう場をセッティングするし、いちいち呼ぶんです。するとちゃんと来てくれるんですよ、みんな。ああ、来てくれた、うれしいなって。僕はそれで満足しちゃう。「ああ、いい光景だな」と思いながらみんなの様子を遠くから眺めていたいんです(笑)。

 

あの騒動の反動で人と会いたくなったんです

岡村 子供の頃からそういうタイプだったんですか?

川谷 小2ぐらいまではすんごくうるさい子供でした。でも、小3で暗くなりました。

岡村 なぜ?

川谷 自分に気づいちゃったんです。俯瞰で自分を見るようになって。なんか気づく瞬間があったんですよね。そこからヘンな自我が芽ばえるようになって。テンション上げて騒いだりするのは恥ずかしいと思うようになって。

岡村 じゃあ、クラスの中心人物ではなかったんだ。クラスの子を集めてお楽しみ会を催すとか。

川谷 まったくないです。こういうことをやるようになったのはつい最近、2017年からなんですよ。それまで僕、お酒自体あんまり飲んでなかったし。要は、16年にいろいろあって、人と会わないようになって。会わないの度が過ぎるぐらい誰とも会わなかったんで。5ヵ月6ヵ月、家に閉じこもっていたから、その反動なんでしょうね。とにかく、人と会いたい、話したいことがいっぱいある。人と話をする場が欲しかったんです。

text: Izumi Karashima
photographs: Takuya Sugiyama
hair&make-up: Harumi Masuda (Okamura)

続きは、「週刊文春WOMAN 2020春号」でお読みください。

おかむらやすゆき/1965年兵庫県生まれ。音楽家。86年デビュー。4年ぶりのアルバム『操』が4月1日に発売。ジャケットは前作『幸福』に続き、会田誠の描き下ろし。SPRINGツアーも開催予定(※詳細については公式HPをご確認ください)。

かわたにえのん/1988年長崎県生まれ。2014年インディゴ ラ エンドとゲスの極み乙女。の2バンドで同時メジャーデビュー。今春、ゲスの極み乙女。のアルバム『ストリーミング、CD、レコード』が全曲配信中。6月17日には“賞味期限付きアルバム”(CDサイズのバームクーヘン)も発売に。