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雅子さまはチャーミングに英語で「可愛くてふわふわ」 外国訪問できない歳月を乗り越えられるまで

雅子さまのお言葉 #1

2020/05/08

genre : ニュース, 社会

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初めての外国訪問から「通訳なし」

 ご結婚の翌年、1994年11月に天皇陛下と中東4カ国を訪問された雅子さまは、本や専門家の話から事前準備をなさっていることを明かされ、「洋服のことなどは少し気を使う面もございまして、気をつけて準備しているつもりでございます。イスラム圏の女性は大勢の方を存じているわけではないのですけれども、最近、社会的に活躍していらっしゃる方もございますし、国、その戒律によってお過ごしようが違うのではないかと思います」と話されている(産経新聞、1994年11月1日)。

1994年11月、カタールを訪問された

 雅子さまは肌の露出に配慮され、現地では赤や鮮やかなピンク、イエローなどビビッドカラーを取り入れたロングスカートやスラックスをお召しになっていた。サウジアラビアで「赤い砂漠」を散策されるお2人の姿を思い出す人も多いのではないだろうか。

1994年11月、サウジアラビア・リヤド郊外の「赤い砂漠」を訪れられた

 ご結婚後初めての外国訪問となった当時から、雅子さまの語学力については「元外交官のキャリアを発揮、通訳を付けないで話される場面が目立った。外務省は『公式の場に姿を見せない女性との交流が出来た』と、高く評価している」(読売新聞、1994年11月14日)と「通訳なし」が強調されている。

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「外国訪問をすることがなかなか難しいという状況」

 愛子さまご誕生翌年の2002年12月、ニュージーランド・オーストラリアご訪問を前にした記者会見で、雅子さまが長年の心情を吐露されたお言葉が強く印象に残っている。

2002年12月、記者会見に臨まれる雅子さま 宮内庁提供

「それ以前の6年間、正直を申しまして私にとりまして、結婚以前の生活では私の育ってくる過程、そしてまた結婚前の生活の上でも、外国に参りますことが、頻繁にございまして、そういったことが私の生活の一部となっておりましたことから、6年間の間、外国訪問をすることがなかなか難しいという状況は、正直申しまして私自身その状況に適応することになかなか大きな努力が要ったということがございます」