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緊急事態宣言、一部解除へ 一足先に「新しい日常」に突入したイタリアに学べること

2020/05/14

source : CREA WEB

genre : ライフ, ライフスタイル, 国際, 社会

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Q8. 日々の暮らしで心がけていることは?

 不安に陥らないように、暗く悲しいとか過激な傾向の報道番組を見過ぎないように気をつけています。

 ただパンデミック状況下では一晩で、もしくは数時間で世の中が激変することもあります。

 随時、正確な報道から情報を取るように心がけています。

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 それでも、現在の仕事や将来が心配にはなりがち。

 新型コロナが終息したあと、将来どうなってゆくのか推測して、私は何ができるのか、自分自身を積極的に研究中。

 歴史は繰り返します。

 パンデミックの終息の日は必ず来ると、前向きに考えるように努めています。

Q9. ふさぎこみがちな昨今、心温まる話があればぜひ!

いつもならワイナリービジターも多い道。今は野生動物が出没。 ©大平美智子

 ちょっと違いますが……。

 飛行機も車も行き交ってないので、とにかく空気がきれい!

 モンテスペルトリの中心街は高台にあり、30キロほど東にあるフィレンツェが見えます。

 通常だとフィレンツェ上空は快晴でも灰色のスモッグで覆われていますが、今はすっきりと澄み渡って美しい眺め。

 各都市おこもり生活は大変ですが、きれいな空気を吸えるようになったみたいで良かったです。

 なんだか地球の自浄作用のように思えます……。

 それと交通量のすくない田舎道に、車の代わりにイノシシ、ノロジカ・ファミリーが昼でも闊歩しています。

 時にヤマアラシも。

住む町の高台からフィレンツェを眺めたところ。灰色のスモッグがなくなり空気が澄んできました。 ©大平美智子

Q10. CREA WEB読者にメッセージをぜひ!

 今、誰でもできる一番の社会貢献は、とにかく外出しないことです。

 感染拡大の回避が最大の目的ですが、気づかずに感染しているかもしれない自分から他人に移さないためのマナーでもあります。

 そして万が一感染してしまって病人となると医療機関に負担をかけてしまう、それも避けられます。

 ワクチンができるまで、日々のほっこり生活を楽しみながら頑張りましょう!

※記事の内容は2020年4月28日(火)現在のもの。制度や現況の情報は一部であり、各自治体、エリアなどによって異なる場合があります。

大平美智子(おおひら みちこ)
イタリア専門コーディネーター&ライター

美しいもの、美味しいものをテーマに雑誌など各媒体でイタリアの素敵を情報発信中。トスカーナ流ホリスティックライフを夢みてキャンティの田舎で小さなオリーブ農園経営にも挑戦。 Instagram @michiko.ohira

記事提供:CREA WEB

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