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「昨対同月比で50%ダウンです。集客数が落ちたことが売上減の要因です」

 この点は国産メーカーと事情は変わらない。しかし、逆を言えば、昨年の50%ぐらいの人はBMWを買いに来たということか。

「『行くところがないからショールームに来た』というお客様が多かったです。学校が休みのせいか、家族連れのお客様も目立ちましたね。コロナ禍で暇になって、ようやく車を見に来ることができたというビジネスマンもいました」

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 国産メーカーと少し事情が違うようだ。では、どんな人がコロナ禍でBMWを購入しているのか?

BMW5シリーズ。BMWの2020年4月の販売実績は前年同月比で6割弱と落ち込んだ(自販連調べ) ©iStock.com

「すでに輸入車に乗られているような経済的に余裕がある人がほとんどです。少し変わった例でいえば、電車通勤になると感染リスクが高くなるから車を買いに来たというお客様がいました」

 車で移動したくなる気持ちは理解できる。しかし、それでBMWを購入するというのは、よほど所得に余裕があるのだろう。考えてみれば、BMWで一番手頃な1シリーズでも300万円以上はする。世界恐慌と同等といわれる経済危機の中で、自家用車にそれだけお金をかけられる人がいるということは、やはりすべての業種がコロナ禍の影響を受けているわけではないということか。

「最近ポルシェ、売れましたか?」

 BMWとベンツよりも高級クラスといえば、次はポルシェだろう。

 先述したガラスコーティングの社長に聞いてみたところ、東京都葛飾区にある輸入車販売店「ワイズプロジェクト」を紹介してくれた。取材に応じてくれたのは店長の松本祥光さん。最近ポルシェ、売れましたか?