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父・俊之さんは、「今日が夢華の新しい人生の始まりという感じですね…。不安とかもあったけどなんか新鮮な気持ちだし。無事に手術が済んでくれれば、ですね」と静かに思いを語る。

 

母・南美江さんは涙を見せながら苦しい胸の内を明かしてくれた。

「淡々としていましたね。泣くわけでもないし。1人で頑張っているのがやっぱり辛いですね。
普段は普通の反抗期の中学3年生という感じだったから、1人で物凄く我慢しているなという感じが…、本人が色々言わない分だけちょっと辛いですね。もっとこう『なんで?』って言ってくれれば…。親は何もしてやれない…」

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15時間にも及ぶ手術は、足首の関節を180度反転させ、膝関節として代用する「回転形成術」。

足首には異常がなかったため、その足首を膝関節として代用するもので、自分の意識で膝を動かすことができ、義足で歩くときも安定するという。
 

温かい仲間に囲まれた夢華さんの15歳の目標

 

手術から一月が経った2015年10月、看護師に連れられて進んだ先には、サプライズで集まった中学校のクラスメイトたちがいた。
久しぶりの友人たちとの再会と、歌のプレゼントに笑顔を見せる夢華さん。

「嬉しすぎて。今はみんなに会えないから、涙出そうでしたよ…、でもめっちゃこらえて。
泣いたらずっと泣きっぱなしだと思うから、それはちょっと嫌だなって」
 

翌年、2016年2月。
夢華さんは、病院内にあるたんぽぽ学級で、入院している子どもたちと学んでいた。

中学3年生の彼女は、まもなく高校受験。得意教科は英語。将来は英語を生かした仕事をしたいと話す。

15歳の誕生日には、家族の他に中学校の先生が駆けつけ、受験前の一時の心安らぐ時間となった。

 

「忘れられない15歳になったなって感じがしますね。まさかここで迎えると思わなかったので。今までは普通に家で迎えられるものだったので」と母親の南美江さん。

夢華さんに、15歳の目標を尋ねた。