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「だよねー」「そやなー」25年前、日本ヒップホップ初100万枚「DA.YO.NE」ブームとは何だったのか?

「だよねー」「そやなー」25年前、日本ヒップホップ初100万枚「DA.YO.NE」ブームとは何だったのか?

博多華丸もサンド伊達の妻も熱唱していた方言バージョン

2020/06/21
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市井由理、2017年の「ダヨネ」

 市井ものちに留学するなどしばらく表立った活動はなかったが、2017年、メンバー全員が10代というヒップホップグループ・MAGiC BOYZのアルバム『第一次成長期~Baby to Boy~』「コラボしてたの!?盤」の1曲「パーリーしようよ」に参加している。MAGiC BOYZは“新たな道を切り開いた先輩”として市井にコラボをオファーしたという(※7)。楽曲は彼女の希望により、EAST END×YURI時代からの知り合いであるRIP SLYMEのPESがプロデュースし、曲中には「ダヨネ」のフレーズも登場した。

 EAST ENDに続き、先にあげた仲間のラッパーたちもあいついでブレイクし、ヒップホップは日本に浸透していった。最近ではラップバトルが流行し、才能ある若手も次々と台頭している。「DA.YO.NE」のヒットから25年が経った今年、GAKU-MCはあるニュースサイトのインタビューに応え、こうした現状について《とにかくうれしく思う。自分たちのやり方でどんどん走ってほしい》と期待を寄せた(※8)。かつて日本のラップは売れないと言われていたのを、自分たちなりのやり方を見つけて打開していった彼だからこその言葉だろう。

EAST END×YURI、左からGAKU,YOGGY、YURI(1995年撮影)

※1 EAST END HOT NEWS「EAST END STORY」
※2 『音楽と人』2003年10月号
※3 『週刊プレイボーイ』1995年4月11日号
※4 宇多丸・高橋芳朗・DJ YANATAKE・渡辺志保著、NHK-FM「今日は一日“RAP”三昧」制作班編『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門』(NHK出版、2018年)
※5 『週刊文春』2003年9月18日号
※6 『FLASH』1995年5月9・16日号
※7 「音楽ナタリー」2017年8月14日配信
※8 「ORICON MUSIC」2020年4月24日配信

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