猫好きな人ならば、一度は妄想する(かもしれない)猫とのオフィスライフ。職場で猫にちゅ~るをあげたり、仕事していたらPCにジャマ猫してきても憎めない……そんな環境を具現化したオフィスで、ショートヘアソマリのブリ丸さんに会ってきた。(取材・文=真島加代/清談社)

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「トリムネ」という言葉に反応

 株式会社RABOの最高役職は「CCO」。CCOとは、チーフ・キャット・オフィサーの略で、同社においてもっとも尊い“最高権力猫”を指す言葉だ。現在、RABOにはCCOのブリ丸さんとCCOアシスタントのおでんさんを筆頭に、総勢約20匹以上の“猫様社員”が在籍している。そしてこの日、取材班を迎えてくれたのはCCOのブリ丸さん。凛とした佇まいとゴールドの瞳が魅力的なショートヘアソマリの男の子だ。

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「RABOでは『すべては、猫様のために。』というステートメントを掲げ、総勢20名の人間社員がCCOの配下として働いています。猫様のもとで、働かせていただいている、という感覚ですね」 

気高く凛々しいブリ丸さん。

 そう話すのは、RABOのPresident&CEO(最高経営責任者)の伊豫愉芸子(いよ・ゆきこ)さん。伊豫さんが名前を呼ぶと、ブリ丸さんはトトトトッと駆け足で登場してくれた。

「ブリちゃんは、人間が言葉でコミュニケーションを取っているのを理解しているようです。たとえば、おやつの『トリムネ』という言葉を聞くと、ハッとしてテンションが上がります(笑)。猫よりも人が好きで、自分のことを人間だと思っている節がありますね」 

伊豫さんに「チャオちゅ~る」をねだるブリ丸。
「ブリ丸はお手もできるんです」(伊豫さん) 
 

 どうやらブリ丸さんは、賢さと美しさを兼ね備えているらしい。普段、CCOブリ丸さんとCCOアシスタントのおでんさんは伊豫さんの自宅で暮らしており、時にはRABOのオフィスに“出社”してくるという。

「猫様は移動が苦手な生き物です。ブリちゃんもあまり得意ではないので、移動が負担にならないように自宅近くにオフィスを構えました。出社するときもキャリーバッグを見ると『獣医さんに連れて行かれる』と思って逃げ回ります。今日は、かつおぶしで釣ってバッグに入ってもらいました(笑)」

 伊豫さんとブリ丸さんの出社攻防戦、少し見てみたい気もする。