これまで原則禁止となっていた中学校へのスマートフォンの持ち込みについて、文部科学省が限定的に認めるようになるという。7月中にも全国の教育委員会に通知する方針だ。
これを機に「中学生の子供にスマホを持たせようか」と思う親も多いだろう。
とはいえ、中学生にスマホを持たせることで「使いすぎ」や「知らない人とネットで出会う」といった不安要素も出てくる。子供をスマホの危険から守るにはどうしたらいいのか。
まず、子供にスマホを買い与える前にしておきたいのが「ルールづくり」だ。1日何時間まで使っていいのか。どんなアプリは使っちゃいけないのか。SNSはどれを使ってよく、誰となら連絡し合っていいのかなどの「家庭内ルール」を定め、子供がルールに納得してから、購入したほうがいいだろう。
この際、決めたルールは、紙にしっかりと記載し、冷蔵庫にでも貼っておこう。子供と親がいつでもルールを確認し、ルールを守れないようであれば、スマホの使用を禁止するぐらいのことは必要だ。
親と同じスマホメーカーが基本
中学生に初めてスマホを持たせる場合、親と一緒のメーカーのスマホを購入することをお勧めしたい。同じメーカーであれば、機種は違っても操作体系が似ていることが多く、子供のスマホのどこを見ればどんな画面や設定が出てくるか、すぐに把握することができる。
もし、親である自分がiPhoneを使っているのであれば、子供にも迷わずiPhoneを与えよう。今年になって、iPhone SEという廉価版も登場した。価格は5万円程度で、他のiPhoneと比べればリーズナブルだ。最近では格安スマホとして、2~3万円程度のAndroidスマホも売られているが、子供をきっちりと守りたいのであれば、iPhoneをお勧めする。
iPhoneには「スクリーンタイム」という機能が備わっている。これは1週間で、どれくらいiPhoneを持ち、どんなアプリをどれくらいの時間使ってきたかというのが把握できるものだ。毎週、日曜日の午前中に「何時間、使いました」という通知が届くので、ご存知の人も多いだろう。
実はこの「スクリーンタイム」は、家族の利用状況を遠隔で把握できる。アップル製品では、自分と家族のApple IDを紐付け「ファミリー共有」として、アプリや音楽、書籍などを共有できるのだが、さらに家族アカウントを紐づけることで、自分のiPhoneから家族の利用状況を確認できるのだ。
例えば、子供を紐づけた場合、毎日の利用状況を把握するだけでなく、「何時から何時まで休止時間として利用不可」「このアプリは1日、何時間まで使っていい」「閲覧できるホームページを個々に設定」というフィルタリングまで可能になる。
つまり、「YouTubeは1日1時間までだが、勉強用アプリは使い続けてOK」という細かな設定ができてしまう。