田中 そうなりますよね。本当に直前まで麻由さんとはずっと喋っていたので、「別にもうないな~」というその気持ちのまま、言っただけのことでした。だから、番組側の演出とかでもないんです。ただ、その中で少しだけ「同じ話をするのは……」とカメラで撮られていることを意識したのも事実です。
リアリティ番組で「ありのまま生活すること」はできますか?
――「カメラを意識する」という点で、振り返っていただきたいのが “靴下事件”。最初は同居人同士の些細なすれ違いだったのが、女性同居者の1人(谷川利沙子さん)が男性同居者(福田愛大さん)に“テラスハウス内での筋書きを提案した”という疑惑へ発展していきます。田中さんは、恋愛リアリティ番組の『テラスハウス』でありのまま生活することが可能だと思いますか?
田中 『テラスハウス』に出演するなかで、話題とかテレビに映ることを意識しないのは無理だと思います。正直、スタッフからの指示がなくても「これは面白いかな……?」と自分で考えすぎてしまうことは多々ありました。実は、『テラスハウス』を見たことがなかったんですが、入居してすぐに過去のシリーズを見返して、どんな話をメンバーとすればいいのかを勉強していたこともあります(笑)。
だけど、メンバーとご飯を作ったり、映画を見たり、お話ししたり、同じ家で一緒に暮らして普通の生活をしていたことは間違いないんです。そこは嘘とかではなくて、本当に暮らしていた日々があるので。
「山里さんが番組を盛り上げようとしてくれていたのもすごく分かる」
――『テラスハウス』にはスタジオの受けもありますよね。YOUさん、トリンドル玲奈さん、徳井義実さん、山里亮太さん、馬場園梓さん、葉山奨之さんというメンバーです。田中さんの言動について、山里さんが「ダークヒロイン」と言ったり……。
田中 スタジオでの山里さんのコメントに私がショックを受けている姿も放送されていましたね……。皆さん「お仕事でやっている」という前提で見てはいたんですけど、途中からスタジオの部分を飛ばして見るようにしていました。最後の方はもうオンエアを見ることもやめました。だからどういう風に終わってるか今も知らない。靴下事件もSNSのコメントとかで大体わかるんですけど、オンエアは見てないんですよね。悪いことは言われても良いことを言われないだろうなって。
でも、山里さんが番組を盛り上げようとしてくれていたのもすごく分かるんです。今は、スタジオの皆さんが誹謗中傷を受けていないか……すごく心配です。
生活の24時間すべてではなくて、切り取られた一部分を見ている
――視聴者もスタジオの受けも善悪をつけやすい印象的な事件や揉め事にコメントをしやすい傾向があると思います。まさに「どっちが正しいのか?」というような。