恋愛リアリティ番組『テラスハウス』に出演していたプロレスラーの木村花さんが5月23日、自宅マンションで亡くなっているのが見つかった。22歳だった。木村さんは放送の中での“コスチューム事件”をきっかけに誹謗中傷の嵐に晒されたという。
この木村花さんの死去を受けて、SNSを中心に「リアリティ番組のありかた」として「制作側の演出」など、様々な問題も指摘されてきたが、私たち視聴者は「リアリティ番組」とどう向き合っていくべきなのか――。
前シリーズ「OPENING NEW DOORS (2017–2018)」に出演した田中優衣さんに、出演当時を振り返ってお話を伺った。
(全2回の2回目/#1から続く)
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――田中さんがテラスハウスに入居されたのは何かきっかけがあったんですか?
田中 ずっと地元の軽井沢で暮らしてきて、遊ぶ友達もいつも一緒でなかなか新しい出会いがなかったんです。自由な学生でいられる時間も残りわずかという時にちょうど『テラスハウス』のことを知って、「これだ」と申し込みました。
――「テラスハウス史上No.1天使」とも言われていましたが、そもそもテレビに出演して、自分の生活をさらけだすということについて不安はありませんでしたか?
田中 もちろんありました。でもそれ以上に他人と一緒に生活できるのか? という不安が大きかったです。そのせいでなかなか積極的に喋れなくて「テラスハウス史上No.1天使」だなんて……本当に恥ずかしかったです。
何気ない言動から過熱していった批判の裏で
――ただ放送を追うごとに田中さんの言動に、視聴者が過剰に反応するようになります(#1を参照)。
田中 はっきりしているわけではありませんが、一緒にテラスハウスで暮らしていた小瀬田麻由さんに対する私の態度に否定的なコメントが来るようになりました。彼女が卒業するときに一言を求められて、私が何気なく言った「別にない」もその1つです。でも卒業前日まで私は荷造りも手伝っていたし、何より卒業してからも数回ご飯に行くぐらい仲良くさせてもらっていたんです。
――そうなんですか!? 動画サイトで公開されている別の動画タイトルには“ギクシャクする……”とも書かれていて、当時一連の放送を見ていた視聴者は「この2人は仲が悪い」という認識だったと思います。