そして、堂本のファンを27年続けてきたというリスナーの「(堂本と)同じ時を生きられていることを誇りに思う」というメッセージを読み上げているうちに声を詰まらせる回数が増え、とぎれとぎれの涙声が10秒以上続いた。
《ファンの前では楽しいこと……だけで……なく……。いやー無理ですね、普通に読むの。しんどいことや辛いことも話してくださっていますが、これからも我慢せず話してくださいね、と。母性の海で包みますから、と言ってくださっていますね》(2020年6月29日放送回 「堂本剛とFashion & Music Book」より)
ジャニーズタレントのなかでも人一倍繊細な性格
この放送に対し、多数のファンが心配の声を寄せている。
「剛くんのラジオはいつも、ファンへの愛で溢れているんです。だから剛くんの涙はファンに対する優しさと思いの証だとわかっているのですが、あの涙声を聞くとこっちまで泣きたくなってしまう。最近は、放送日が近づくと『また泣いちゃうのかな……』と不安になることもあって、すごく心配です」(同前)
堂本を「ジャニーズタレントのなかでも人一倍繊細な性格」だと語るのは、ジャニーズを長年取材してきた芸能記者だ。
「堂本くんは、入所した頃から今も変わらずずっと素直で優しい子というイメージです。20代のときに過呼吸症候群やパニック障害に罹ったことを公表していますが、繊細なところは今も変わりません。2017年には突発性難聴を発症していますが、原因は心身のストレスだと言われています。新型コロナの不安定な世の中に対して、ラジオでも人一倍強い感情があふれ出してしまったのでは。堂本くんが敬愛するジャニー喜多川氏も亡くなり、それからは特に不安定なようです」
ジャニーズ事務所の生みの親であるジャニー喜多川氏が87歳で逝去したのは2019年7月9日。芸能界にとどまらず、日本中に大きな衝撃を与えた。堂本は2019年10月上旬に配布されたKinKi Kidsのファンクラブ会報誌No.121でこう語っている。
《ジャニーさんが亡くなって会いに行った日も、帰ってきて普通に寝てん。大きな事柄なほど普通に受け止める。そうしたほうが、現実に起きている悲しい時間を過ごせる気がしたからね》
「特に、V6やTOKIO、KinKi Kidsなどの年代には、親代わりでもあったジャニーさんの死は重くつらいものだった。そのなかでも『剛はちょっと大変だった』と事務所に近しい人から聞くほど、堂本くんのショックは大きかったようです。なかでも堂本くんは特にジャニーさんが目をかけていたタレントのひとりでしたから」(同前)
その寵愛はプロデュースの域にとどまらなかった。「週刊文春」(2011年7月14日号)では、ジャニー喜多川氏が2004年に自身が渋谷区に所有する4部屋の超高級マンションのうち1部屋を堂本に譲っていると報じている。