動画は「1本10分以内」ルール
――子どもにちゃんと伝わるように、特に意識して気を付けていることはありますか?
小島 やっぱり言葉選びですね。誕生日やケーキなど、子どもたちに身近な言葉で説明するように心がけています。ひとりで作っていると子どもに伝わりにくい表現を見落としがちかもしれないですけど、作家さんにはお子さんがいるし、桜学舎さんは教えるプロなので信頼してます。あと、動画は「1本10分以内」というルールを決めていて、撮影はノンストップで進めてほとんど編集もしません。動画が10分を超えてしまった場合は、ひとつのテーマを2本に分けることもありますね。
――なぜ10分なんですか?
小島 動画が長いと、1本に内容を詰め込みすぎてしまうんです。授業が広がりすぎると子どもたちが混乱しちゃうかもしれない……というか、教えている僕自身がこんがらがっちゃうので、10分は僕の集中力が続くぎりぎりの時間です(笑)。
早稲田で教員免許は目指さなかった
――小島さん自身、子どもの頃は勉強好きでしたか?
小島 小中学校時代はわりと勉強ができるほうで、一夜漬けでテスト範囲の勉強をこなせばそれなりに乗り切れる、みたいな感じでした。中学と高校は野球一筋で、勉強は高校生くらいから嫌いになっちゃったかな。高校時代、3年で6回、好きな子に告白したんですけど、毎回フラれました(苦笑)。あだち充先生の『タッチ』が大好きで、主人公の上杉達也と同じセリフで告白したこともあって……。文化祭でネタをやって笑いを取ったりして、人気があるほうだったとは思いますが、僕を好きになる女の子はいなかった気がしますね。
――高校卒業後、1浪して早稲田大学教育学部に進学したのは、先生を目指していたからなんですか?
小島 いえ、教員免許をとることを目指していたわけではないんですよ。高校を卒業する頃にはお笑い芸人になりたくて、高校3年で芸能事務所のオーディションを受けていたんです。まったく歯が立たず、親の反対もあって大学に進学する道を選びまして。
それで、大学に入ってすぐにお笑いサークルの「WAGE」で活動をはじめました。だから教育実習もやっていなくて。教職の授業も取ってはいたんですけど、6限が多かったからコントの練習と重なることも多くて、出席的にも足りませんでした。一瞬、「小学校の先生になりたいな」って言っていることもありましたけど。