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「大学出ておいてよかったな」と思うこと

――国語国文学科を選んだ理由は何かありましたか?

小島 教育学部を受けるとなると学科を選べるんですけど、その前の年の最低合格点数みたいなのが一番低かったんですよ。だから一番入りやすいだろうと(笑)。あと受験の頃、同じ学科の1学年上に広末涼子さんが入学して話題になっていたことも大きかったかもしれないです。

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――一周回ってといいますか、勉強を教えることが小島さんの新しい仕事につながっていて、「役に立ったな」とか「大学出ておいてよかったな」と思うことはありますか。

小島 そうですね。けっこう真面目に考えていて、今は自分にとって「勉強嫌いな子を作りたくない」という大きなテーマがあるんです。勉強は学生時代だけのものじゃなくて、社会に出てからも学ぶことはたくさんある。僕もクイズ番組に出るときに勉強したり、資格を取るための勉強をしたり、大人になっても勉強は全然終わってません。大人になってからお金を払って嫌いな勉強をするくらいなら、子どもの頃から勉強は好きなほうがいい。たとえ答えが間違っていても大丈夫だし、食わず嫌いにならないで勉強を楽しんでほしいんですよね。

 

――ちなみに、一番人気のある動画はどれですか?

小島 再生回数的にもコメント的にも反響が大きかったのは、小1算数の「時計のよみかた」動画ですね。かわいいお礼のイラストを送ってきてくれたり、一緒に動画を見ていた親御さんから「子どもが時計を読めるようになりました」と言ってもらえたりしました。

小1算数「時計のよみかた」

――当たり前に自分が分かっていることを、ゼロから教えるのは難しそうです。

小島 そうなんですよ。僕自身も、最初は「時計の読み方なんて学校の授業でやったっけ?」くらいに思っていました。たとえば、5時と6時の間はどう言えば伝わるかな、と考えて「6歳の誕生日の1日前は5歳。時計も同じで、6時の前は何分でも5時だ」とひらめいて動画にも使っています。

手作りの小道具。普通の時計のように1~12だけでなく、分の数の1~60まで書いた。「コメント欄には『数字に×5すればいい』というアドバイスもいただいて、でも小学1年生にもわかるようにしたいので、かけ算を習っていないから『×5』は使えない。じゃあ分の数全部書いちゃえ、ってできた時計です」

――そういう言葉選びは、ぱっと思いつくものですか? 天の声というか……。

小島 言葉が降りてきたって言うとかっこいいんですけど(笑)、適切な表現が出てくるまでは何度も撮り直しているんです。自分のなかでしっくりくる表現が出てくるまで、何度もトライできるのはYouTubeのいいところですね。ただ、動画は一度アップすると消せないので、ライブでネタを披露するよりも慎重に作っています。