「藤井時代!!棋聖 17歳11カ月最年少初タイトル」(スポニチ・7月17日)

第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局 提供:日本将棋連盟

 藤井聡太七段が史上最年少でタイトルを獲得。スポーツ紙もド派手に報じたが異色だったのはスポニチ。

「タモリ祝福 藤井棋聖 金字塔」

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 裏一面にタモリ特別寄稿を掲載!

唯一ファンなのがタモリさん

 実は藤井棋聖が芸能人で唯一ファンなのがタモリさんだという。2年前の正月にスポニチで対談企画をしていた。ではタモリさんはどんな祝福をしたか。

《謙虚と野心――。(略)改めて凄い人だと感服しております。》

《藤井くん、藤井さん、藤井四段からあっという間に藤井七段と、呼ばれ方もどんどん変わっていって、高校生で「藤井棋聖」。凄い!の一言です。今度お会いした時には、将棋の「玉」が玉子焼きで「歩」がカッパ巻きの“寿司将棋”をやりましょうなんて話になったけど、とてもおそれ多くてできませんよ(笑い)。》

 藤井聡太がタモリファンて、なんかわかる気も。

タモリさん ©︎文藝春秋

 さてスポーツ紙が藤井棋聖を報じる際はお約束がある。対局中の「昼食に何を食べたか」である。

「みそ煮込みうどんが勝負メシ『愛知の名物で結果残せて良かった』」(スポニチ同)とか、「今月豚料理3連発でトントン拍子3連勝」(日刊スポーツ・6月9日)というのもあった。

やまがそば「みそ煮込みうどん」850円 提供:日本将棋連盟

 藤井フィーバーがはじまった当初、昼食の出前をした蕎麦屋にマスコミが押し寄せた。あれはつまり「藤井君は凄い、でも将棋の内容は凄すぎてわからない。じゃあ何を食ったか」という“わかりやすさ”。あと「天才は何を食うのか」というシンプルなのぞき見と興味津々だろうか。ここらへんワイドショーやスポーツ紙のつくり方がみえる。