僕の野球人生“最後のボス”阪神・矢野監督から突然届いた深夜のLINE

文春野球コラムペナントレース2020

2020/07/29

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矢野監督から深夜に突然届いたLINE

　今年、6月27日の深夜に突然、監督からLINEが届きました。その日の試合前のミーティングで僕の最後の試合のバックホームの映像をみなさんに見せて“昨年は横田に助けてもらって、最後にああいう連勝もできたし今年はテレビの前で俺たちが良いところを見せるぞ”と言われたみたいで。そして、その試合はサンズが9回に逆転3ランを打ってチームは勝ちました。打ったサンズが凄いんですが、ミーティングのこともあったのですごく興奮しました。

　そして、ファンの方は知ってる人もいるとは思いますが、ナゴヤドームであった7月1日の中日戦の試合前の円陣で僕のメッセージ動画を流してくれました。トレーナーの方から依頼されて、僕なんかが偉そうにやっていいのかなと思いましたが、少しでもお世話になった先輩やチームメートの力になるのならと思って頑張って撮影しました。その時、ちょうど両親が自宅に来ていたので、親に撮影を頼んで。1分ぐらい話をさせてもらったんですけど、親に見られながらっていう状況も恥ずかしいですし、なかなかの地獄でした……。

　その日の試合も負けてしまって、開幕から苦しい戦いが続いてましたけど、最近はチームも復調してきてるみたいなんで、安心しました。鹿児島はなかなかテレビでタイガースの試合を見ることは難しいんですが、ネットの速報などではいつもチェックしていますし、昨年まで一緒にプレーしていた仲間の活躍は本当に嬉しいです。ドラフトの同期入団の岩貞さん、陽川さん、梅野さん、岩崎さんが最近までずっと揃って1軍でプレーされていましたし、お世話になった先輩方の投げる姿や、打つ姿は特に気になっています。

　そんなチームを率いる矢野監督。僕にとっては、諦めないこと、1つの目標に向かって全力疾走する大切さを教えてもらった人です。監督の笑顔を今年もたくさん見たいですし、“矢野ガッツ”も良いですね。僕も一度はやってみたかったです。コロナウイルスなどもあって、いつもとは違う大変なシーズンになってますが、優勝して胴上げされるシーンを心から楽しみにしています。矢野監督は僕の野球人生で“最後の監督”です。言葉では言い表せないぐらい感謝してます。

構成／チャリコ遠藤

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