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根尾、石川昂、岡林……期待の若手だらけの今のドラゴンズが一番面白い!

文春野球コラム ペナントレース2020

 現在、我らが中日ドラゴンズは苦しい戦いを強いられています。8月6日の時点で、5位と2ゲーム差の最下位。シーズン前は優勝予想もあっただけに、思いもよらなかった展開です。僕も応援しながら、ついついツイッターでの発言に熱が入りすぎてしまうことがあります……(笑)。

 打線がつながらずに得点が入らなかったり、リードしていても中継ぎ投手が踏ん張りきれずに逆転されてしまったり、そもそも開幕当初からケガ人が多くて万全のオーダーが組めなかったりと、思うようにならないことが多いのですが、だからといって辛いことばかりではありません。いえ、むしろ今のドラゴンズはすごく面白いんです!

 根尾昂選手、石川昂弥選手、岡林勇希選手。彼ら高卒1~2年目の選手が一軍の最前線に飛び出して、各チームの一級品の投手との対決を見られるのが本当に楽しい。今年、いや来年でさえ一軍では見られなかったかもしれない選手たちが躍動している姿にシビれっ放しです。レギュラーだった選手には申し訳ないのですが、まさに“ケガの功名”でしょう。

筆者 ©辻本達規(BOYS AND MEN)

根尾と岡林の外野は「アレックス・福留・英智」になる!

 まず、高橋周平選手の故障で急遽一軍に上がったドラフト1位ルーキー、石川昂選手には、ただただ驚かされました。初打席でいきなり二塁打を放ったのもすごかったですが、21打席ノーヒットの後、一軍の投手に対応するようになってヒットを量産しはじめたのには度肝を抜かれましたね! まさにケチャップドバドバ状態。広いナゴヤドームのフェン直二塁打も2本ありました。他の球場だったらホームランだったんじゃないでしょうか。

 周平選手が一軍復帰して再び二軍に戻りましたが、もしこのまま一軍で打席に立ち続けたら果たしてどれぐらいの成績を残したのか、見てみたかった気持ちもあります。間違いなく近い将来大活躍する石川昂選手のすごい予告編を見せてもらった気分です。

 岡林選手にもヒットが出ましたね。牽制で刺されてしまいましたが、これも今後のための大きな経験でしょう! そして、岡林選手と現在一軍の根尾昂選手は、打撃だけじゃなくて守備も楽しみなんです。

 根尾選手は将来どのポジションを守るかわかりませんが、今は外野を守っていますし、岡林選手も外野を守っています。この2人が外野を守るのは、すごく魅力的です。彼らはどちらも150キロを投げる投手だったので、ものすごい肩をしている。相手のランナーが2塁からワンヒットでホームに帰ってこられない抑止力になります。根尾選手と岡林選手が外野を守れば、アレックス・オチョア選手、福留孝介選手、英智選手が鉄壁の外野陣を築いた2004年の再来になるでしょう。

根尾昂

 根尾選手、石川昂選手、岡林選手は3人とも「走・攻・守」三拍子がしっかり揃った選手。根尾選手の世代より1歳上の石垣雅海選手には将来、石川昂選手とともにクリンナップを担うことを期待していますし、守備でも素晴らしいファインプレーを見せました。注目を集めているアリエル・マルティネス選手も、実はまだ24歳なんですよね。ビシエド選手のようにドラゴンズ愛に満ちた選手になってほしいです。2軍にはパンチ力のある捕手・石橋康太選手もいるし、快足の高松渡選手もいる。石橋選手からはグラウンドをまとめるリーダーの素質が垣間見えます。捕手といえば、郡司裕也選手も黙っていないでしょう。伸び盛りの若い投手たちもたくさん揃っています。

 何年後になるかわかりませんが、彼らが揃ってグラウンドに立っているドラゴンズは間違いなく黄金期を迎えているはずです。今は最下位ですが、黄金期のビジョンがくっきり見えているんですよ!