「関連動画ニュース」三浦瑠麗さんが語る性被害 子どもを守ろう 1

自らの性被害の経験をもとに

国際政治学者の三浦瑠麗さんは、少女のころ性被害にあった経験を自身の本に綴っている。

多くの視聴者、読者から、「不幸にして被害にあってしまった子供に私たち親、大人はどのように向き合ったらいいのか」という声が届いていることを伝えると、三浦さんは我々のインタビューの申し込みを快諾してくれた。
(聞き手:フジテレビアナウンサー 島田彩夏)

ADVERTISEMENT

『孤独の意味も、女であることの味わいも』を上梓 国際政治学者の三浦瑠麗さん

あの日、自分に起きたこと

14歳のあの日、いつもと変わらぬ午後だった。
三浦さんはひとり田舎道を歩いていた。
中学の制服を着て、いつもと同じように本を読みながらの帰り道。
後ろからすーっと近付いたバンがすぐ近くにピタリとつけて三浦さんをさらった。

母親にも、家族にも誰にも言わなかった。気づかれたくなかった。

「母親を心配させたくないという普通の子が思うような気持ちもありました。そして、自分に生じた被害を見えなかったことにしたい、なかったことにしたいという防御本能がはたらいたと思うんです。」

小学5年の頃(提供:三浦瑠麗さん)

中学3年生の少女に突然襲いかかった抗いようのない暴力。
複数の男たちの少なくとも一人は見たことがある顔だった。
男たちは三浦さんの首に手をかける。
突如晒された非現実的とも思える暴行のなかで、せめて気が遠くなってくれたらと願う。
が意識はなくならない。
死ぬんだろうなというリアルな感覚と痛みだけが三浦さんを支配していた。

「自分が責められると思った」

放り出され、ぼろぼろになって帰った三浦さんは、ひとり顔と手を洗い、炬燵で丸くなって唸っていた。
下腹部の痛みが酷かった。
それでも三浦さんは家族に言わなかったし、家族も疑わなかった。
母への気遣いの一方、三浦さんにはある恐れがあった。

「絶対に自分が責められると思いました。中学生くらいになるとおしゃれをしたり、洗面所を使う時間が長くなってきたりしますよね。女の子は育てられる過程で多くのことを言われていると思うのですが、その集積が、性被害にあった時にその人が悪いというような世間的な雰囲気を作ってしまいがちです。」