横浜市泉区上飯田町。そのあたりは、ひなた山住宅地といわれていて、1976年の相鉄いずみ野駅~二俣川駅間の開通に合わせて1972~76年に分譲住宅として開発された地域である。分譲開発前の小高い山がひなた山と呼ばれていたのだと想像する。
ひなた山を取り上げた理由は、この地区にうまい大衆そば店がポツンと一軒あるという嬉しい情報を入手したからである。
“鉄道空白地帯”のポツンと一軒そば
7月最後の火曜日の午前中、ひなた山を目指すことにしたわけである。だが、地図を眺めると驚くべき事実が判明した。このひなた山地区、なぜかどこの鉄道駅からも極めて遠いところに立地しているのだ。歩いて行く方法は次の3つである。相鉄線瀬谷駅から南下するルート、相鉄線いずみ野駅から北上するルート、小田急線桜ヶ丘駅から東行するルート。
検討した結果、小田急線桜ヶ丘駅からめざすことにした。桜ヶ丘駅に到着して、東口に降りると小さいロータリーと薬局があった。さあここからスタートである。
駅前の路地を抜けて、県道45号線(中原街道)に入る。ここは長らく拡張工事が行われていて、交通渋滞のメッカである。5分位歩いて1つ目の信号を斜め右に進入する。しばらく行くと広い畑や谷戸の森が現れて、その先を下ると境川に到着する。境川はまだ大和市内で、途中には久田緑地や宮久保1号公園などウォーキングが楽しめるエリアがある。
宮久保橋を渡り、横浜市に入る。下瀬谷団地を横目にみながら相沢川を渡り、裏道を上り抜けると県道18号線、いわゆる環状4号線の下瀬谷坂上交差点に出る。このあたりは芝生を栽培している農家がまだ多い。昔は戸塚や相模原にはたくさんあった。ブルーベリー農園もある。
最寄り駅から徒歩35分「ひなた山蕎麦」
ここから南下していくと、トイザらスやマクドナルドなどが現れる。そしてもうしばらく歩いて35分位過ぎたころだろうか、ポツンと一軒そば屋「ひなた山蕎麦」に到着した。アップダウンの多い行程だった。これでも瀬谷駅やいずみ野駅からよりはだいぶ近いはずである。
「ひなた山蕎麦」は2019年9月にオープンしたまだ若い店である。隣に駐車場も完備している。