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コロナウイルスの専門家が選ばれていないのでは?

 さらに宮沢氏が分科会の問題点として挙げるのは、そもそもの分科会委員のメンバーの「人選」についてだった。

宮沢 いきなり分科会の限界が見えたということでしょうか。この会にはマクロのウイルス学の専門家やコロナウイルスの専門家が選ばれていませんよね。コロナウイルスの対策を議論する場にその専門家がいないって、やはりおかしいと思います。

宮沢孝幸氏

小林 いや、国立感染症研究所長の脇田隆字さんが入っていますよ。

宮沢 いやいや、脇田先生のご専門はC型肝炎ウイルス、しかもミクロなウイルス学です。霞が関や学会のしがらみに引きずられ、適材適所が行われているとは思えないんですよ。私はもっと適任者がいると思っています。

舘田 うーん。ただ、分科会の委員もどうやったら貢献できるか、責任感を持って取り組んでいるのは確かですよ。私は決して政府寄りの人間ではないけれど、西村大臣や加藤厚生労働大臣、あるいは政府の役人も寝る間も惜しんで仕事をしています。どれだけ一生懸命やっているか、中に入ってよくわかりました。

三浦 「Go To」に関しては、政府のヒヨリ方がみっともなかったとは思うけれど、経済を回しながら、コロナ対策をやっていくしかないという基本認識は間違ってはいないと思うんですね。でも政府のコロナ対策は、マスクも総理の広報動画もそうですが、国民への語り掛けのところで間違えてばかり。この二つの件では安倍総理を前面に出したことが間違いです。その点、「Go To」では、同じ過ちは犯しませんでしたけれど、もっとうまくできたはずだとは思いましたね。

 それと分科会には、経済の専門家が新しく入ったわけですから、今後の経済シミュレーションをやって、三つくらい日本経済の損失シナリオを出してほしい。小林さんも経済の回復に向けた尽力をお願いします。

◆◆◆

 その後も白熱した議論は続き、現在の感染者数増加をどう見るか、緊急事態宣言を再び出す可能性について、経済と感染症対策の両立をどう図っていくか、ワクチン開発の現状、ウイルス強毒化の可能性など……喫緊の課題について活発な議論の応酬が行われた。その全文「徹底討論『経済』か『感染防止』か」は、「文藝春秋」9月号と「文藝春秋digital」に掲載されている。

出典:「文藝春秋」9月号

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