「安倍首相、慶応大病院入り」(産経ニュース)。このニュースが月曜午前から世をざわつかせている。
官邸は「体調管理のため日帰り検診」と説明。
実はこの一報が出る直前に編集部に送った原稿が以下です。一連の流れがわかると思います。
【速報】
— 日テレNEWS / 日本テレビのニュース・速報 (@news24ntv) August 17, 2020
安倍首相はさきほど検査のため都内の病院に入りました。
複数の官邸関係者は「心配するような話ではない」と説明していますが体調不良が囁かれる中での検査となり憶測を呼びそうです。 pic.twitter.com/PwrT7HXJ4c
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菅氏は「首相の健康不安説否定」
どうも変だ。
最近の「安倍首相」記事を読んでいるとそう感じてしまう。
私は下世話な記事が大好きなのですが、人の体調や健康状態について詮索するものは好みではない。しかし、最近の首相に関する記事は「読み比べ」の題材としてうってつけの案件になってしまっているのだ。行間が気になりすぎる。
きっかけはこちら。
「首相の健康不安説否定」(朝日新聞8月5日)
《菅義偉官房長官は4日の閣議後会見で、安倍晋三首相の健康を不安視する週刊誌報道について問われ、「全く問題ない」と述べ、報道を否定した。光文社の写真週刊誌「FLASH」(4日発売)が、首相が7月6日に吐血した情報があると報じていた。》
実はこの前日には大阪の吉村知事のあの“イソジン会見”があった。
しかし多くの全国紙は吉村会見をスルーしつつ、菅氏の「首相の健康不安説否定」は報じていた。つまりこちらのほうがイソジンよりもよっぽどニュースバリュー(価値)があったことになる。
「首相 正月以来のジム」をどう読むか
するとその6日後。8月11日の読売新聞に「首相 正月以来のジム」という記事が。
首相が10日に六本木のホテル内にあるフィットネスクラブを訪れ、7カ月ぶりにスポーツジムで運動したという。なんてことない平和な記事に見えた。
しかし私の大好物であるスポーツ紙やタブロイド紙はこの「記事」を見逃さなかった。
まず日刊スポーツの名物匿名コラム「政界地獄耳」(8月12日)は、
「だったら閉会中の国会に出てきたらいいではないか」
と皮肉、いや、ド正論をかました。さらに、
「最近、健康を害しているのではないか、大きめのマスクに変えたのはやせたからではないかと健康不安説が出ていることを打ち消すためとはどこにも書かれていない」
政界地獄耳は「ジム通い」は健康不安説を打ち消すためではなかったか、と指摘。