昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「丸暗記の勉強法をする子にも2種類います」

安浪 このMちゃんみたいな子はけっこう多くて……。実は、こういう子ほど、しっかりと丁寧に教えればちゃんとできるんです。勉強のやり方を知らないだけだから、プロをつけて基本からやり直すとか、塾でいい先生に出会うといった「ちがう勉強のやり方」を教えてもらうことがカギになるんです。

おおた なるほど。僕はどんな勉強法をしていても、それを1つの個性と認めるといった話をしましたが、でも一方で、単に勉強法を知らないだけかもしれない。指導さえ受ければ変わるかもしれない、と。

安浪 変わるんです、こういう子たちは。

おおた ただ、このMちゃんの勉強法が個性ではなくて、親が目先の点数をとらせることに一生懸命になっているから子どもがそうせざるを得なくなっているとしたら、それは不幸だと思います。

©佐藤克秋

安浪 実際のところ、親が目先の点数をとらせようとしてやっているんです。

おおた そうですか……。

安浪 丸暗記の勉強法をする子にも2種類います。親がやらせている子と自分で考えてやっている子。この両者では、中高に上がったときに学力の伸び方がちがうんですよ。

おおた そうなんですか!

安浪 中学受験でどちらの子が受かりやすいかというと、親がやらせている子です。最難関校を目指して猛勉強させる家庭は、この「力技」で難関校に案外合格させることができちゃったりするんです。

 でもこのやり方の一番不幸なところは、中高に入ってもその「力技」の勉強法をし続けないと、点がとれないということ。子どもは中学に入ってもこの勉強法をさらに加速させないといけないから疲れ果ててしまう。反抗期も始まるし、本当にかわいそうです。結局、学校をやめたり、大学受験で3浪、4浪したりしてしまうんです。

 一方、「暗記勉強法」を自分で確立してきた子は、先生であれ本であれ、正しい勉強の仕方と出合って軌道修正をかけることができます。特に、主体性が育つ中学校時代に自分の力で勉強方法を確立できるのは大きな財産ですよね。

中学受験の親たちへ~子どもの「最高」を引き出すルール

おおたとしまさ ,安浪 京子

大和書房

2020年8月27日 発売

この記事の写真(7枚)

+全表示

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー