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「和田さんの火を絶やさないことが僕らの仕事」――糸井重里さんが語る和田誠さんとほぼ日手帳2021

 和田誠さんの「週刊文春」表紙絵を使用した「ほぼ日手帳2021」が発売になりました。ほぼ日手帳のスタッフが「和田さんの作品で手帳を作りたい」と糸井重里さんに提案した際、糸井さんが「和田さんといえば『週刊文春』の表紙が代表的な作品だから、文春の表紙がいいよ」と言ったことがきっかけで、今回の手帳の企画がスタートしたそうです。

「和田さんの追悼というより、何かをつくることで作品が広がるように」という気持ちを込めて手帳をつくったという糸井さんに、和田さんへの思いを伺いました。

糸井重里さんと、ほぼ日手帳2021(和田誠 時を超える鳥)

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 少し前に「図書館で会える」という和田さんのコピーを思いついたんです。親の立場の人が子供から「図書館に和田さんがいた」と教えられるケースが多いらしいんですよね。和田さんの作品は、いろんな形で図書館のいろんな場所にいるんです。絵本にもいるし、学術書の中にもいるし、映画や音楽の本にもいる。そんな人、ほかにいないですよね。

 和田さんはとにかく目立ちたくない人で、ご本人が前に出ないようにしてたと思うんです。お葬式をやってほしくないということもわかっていたので、「和田さんのことを好きな人が普段着で集まって思い出を語り合える場所をつくろう」と、僕も発起人のひとりとなって今年の3月の頭に和田さんを偲ぶ会を計画していました。結局、コロナで開催できなくなってしまったんですが、あれは和田さんが中止にしたんじゃないかと(笑)。

 

 淡々と和田さんの思い出を語るということをみんながしたいんじゃないかなあ。本当にいい人でしたからね。

 和田さんが亡くなったときに、マスコミからコメントを求められたりもしましたが、一切出さなかった。和田さんと「お互いに追悼コメントはやめよう」とはっきり約束したわけではないんですけど、明らかに「嫌だね、そういうのは」という人でしたので。