昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

一晩で2.7万いいね! 彼氏なし、セフレあり、派遣社員女子のマンガが「わかりみが深い」わけ

『明日、世界が滅びるかもなので、本日は帰りません。』作者インタビュー #1

2020/09/11

「トラウマに勝つ」というのもこの作品のテーマなんです!

ふせでぃ 若い頃は経験がないぶん、なんでも新鮮に感じて先入観を持たずに受け入れて、順応できる。失恋しても切り替えるパワーがある。でも、20代も後半になると疲れてきちゃうっていうか。前ほど簡単に動けなくなるんですよね。新しいことにも挑戦しづらいし、環境を変えるのが面倒になる。そういう葛藤を描きたいなと思いました。

——なんともせつないのが、アキちゃんの学生時代の元カレ・冬也くんとの回想シーンです。

ふせでぃ あ、「トラウマに勝つ」というのもこの作品のテーマなんです! 自分がけっこうしつこい性格というか……恋愛に限らず友人関係や仕事とかでうまくいかなかったことを何度も思い出してしまうタイプなので。「あの時、どうしてあんなことしちゃったんだろう」とか「なんではっきり言えなかったんだろう」とか。

——幸せだった頃の冬也との日々。この回想シーンはついアキちゃんに思い入れてしまいます。

ふせでぃ 冬也くんとピザを取って食べるシーンは気に入ってます。お金がない学生時代、好きな人と小さな贅沢をする。そういう思い出って美しいんですよね。

 

——その2人の幸せいっぱいな描写があって。でも、カメラマンを目指す彼に浮気が発覚して……。ほんとクズですね!

ふせでぃ 冬也くんってクズだけど私はこの作品に登場する3人のうちで一番好きなんですよね(笑)。かっこいい。めちゃくちゃ正直だし。このマンガを男性が読んだらどんな感想を持つのか、知りたいですね。

 

——男性にもぜひ読んでほしいです。かわいい絵から「甘々な話なんだろ」とか思いこんでたら大間違いだから(笑)。勉強になると思うんですよ。

ふせでぃ 私もそう思います(笑)。

——女の子は、相手の負担にならないようにとかいろいろ気をつかってるんで、その上にあぐらかくんじゃないよ、と! ちなみに冬也くんは「思い出」の中でしか登場していないですね。

ふせでぃ アキちゃんと成長した冬也くんを再会させようかなと考えたりもしたんですけど。「いや、こんなクズとはもう会っちゃダメだ!」という親心でやめましたけど。アキちゃんは恋愛によってキズつくけど、いろんな経験を踏まえて前に進める子になってほしかった。アキちゃんの成長を描く物語だと思っています。